評     価  

 
       
File No. 0782  
       
製作年 / 公開日   2008年 / 2008年07月19日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   土屋 哲彦  
       
上 映 時 間   83分  
       
公開時コピー   本当の愛が
   見つかりますように・・・
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   足立 梨花 [as チカコ]
前田 公輝 [as ケンタ]
入来 茉里 [as ハルカ]
水橋 研二 [as 稲羽兎]
近藤 あゆみ [as エッちゃん]
板野 友美 [as マミ]
松永 博史 [as 猿田彦]
青木 泰都
森 翼
平山 あや
井森 美幸 [as 矢森美幸]
和田 アキ子 [as 大和田アキ子]
 
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あ ら す じ    平凡な女子高生のチカコは、彼氏のケンタと別れて以来いつも神社で「本当の愛が見つかりますように」と神頼みをしていた。そんなある日、チカコの携帯に妙なメールが送られてくる。送り先は「愛流通センター」とあり、迷惑メールと思ったチカコは削除しようとして誤って登録してしまった。
 そして間もなく、チカコの前に愛流通センターの新人営業マンの稲羽が現れる。そして稲羽は、チカコに登録料の5,000円と愛の検索1件につき3,000円の料金を請求してくる。誤って登録しただけだから解約させて欲しいと言うチカコに対して、稲羽は料金はモニター体験ということで無料にすると言う。それでもまだ稲羽を信じられないチカコに対して、稲羽はある条件を提示してくる。それは、スポーツ紙に報じられている大物芸能人大和田アキ子の破局を元通りにできれば、チカコは稲羽を信じて愛流通センターに登録するというものだった。
 数日後、稲羽の言葉通りに大和田アキ子の復縁が報じられ、チカコはどうにも憎めないキャラの稲羽に押し切られて、早速愛流通センターのシステムかで「失われた愛」を検索する。ヒットしたのはケンタとの愛で、チカコは稲羽の指示通りに失われた愛をケンタの携帯に送信した。すると、間もなくケンタから「やり直したい」とのメールが送られてきた!けれども、ケンタと仲直りをしたことで、チカコは親友ハルカとの三角関係に陥っていく・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    『恋空』を筆頭に、このところケータイ小説を原作にする作品がちょくちょく見られるが、この作品もそのひとつ。おそらく、携帯という媒体を使うことで、普段は活字に接することのない中高生に爆発的に広がる可能性があるということだろう。
 この作品、実は観ると決めたのは公開初日の前日で、それまではナゼか二の足を踏んでいた。理由のひとつは観客の年齢層が低いだろうと思ったことだが、それよりも決定的な何かが引っかかっていて私を躊躇させていた。そして、初日の初回に劇場で作品を観て、その理由を思い出した。主人公チカコの元カレを演じるのが、あの『ひぐらしのなく頃に』の前田公輝だったのだ。この作品でもあのハニワのような表情は健在で、どうしても好きになれないのだ。
 それに対して、主演のチカコを演じた映画発主演の足立梨花は、少々堅さやぎこちなさが伺われるものの、クセのない演技には好感が持てる。そして、何よりもこの作品でインパクトがあったのは、水橋研二扮する稲羽の存在だ。営業マンにしてはお人好しと言えばあまりにお人好し過ぎてバカ正直な稲羽が、たまたま担当となったチカコのためにルールを無視してまで尽力するさまは、あきれるのを通り越して感動すら覚える。おそらく、チカコが重大な決断をできたのも、自分をいつも支えてくれる稲羽という存在を無意識に感じていたためだろう。稲羽とその上司である猿田彦が一体何者なのか、おそらくは人間ではないと思われるが、その点だけは永遠の謎だ。そして、彼らのトップである「所長」がある意味凄くコワイ(笑)。