評     価  

 
       
File No. 0783  
       
製作年 / 公開日   2007年 / 2008年07月19日  
       
製  作  国   イギリス / カ ナ ダ / アメリカ  
       
監      督   リチャード・アッテンボロー  
       
上 映 時 間   118分  
       
公開時コピー   運命の愛は、一度きりじゃない。  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   シャーリー・マクレーン [as エセル・アン]
クリストファー・プラマー [as ジャック]
ミーシャ・バートン [as 若き日のエセル]
スティーヴン・アメル [as テディ]
ネーヴ・キャンベル [as マリー]
ピート・ポスルスウェイト [as クィンラン]
ブレンダ・フリッカー [as エレノア]
グレゴリー・スミス [as 若き日のジャック]
デヴィッド・アルペイ [as 若き日のチャック]
マーティン・マッキャン [as ジミー]
ジョン・トラヴァース [as 若き日のクィンラン]
 
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あ ら す じ    1991年、ミシガン州ブラナガン。教会ではエセル・アンの夫チャックの死を悼む言葉を、娘のマリーが述べていた。教会の外で煙草をくゆらすエセルに、声をかけた男ジャックは、エセルとは50年来の友人だった。
 ある日、エセルに宛てて遠く離れたアイルランドから国際電話が入る。電話の主はジミーと名乗る青年で、ベルファストの丘で“エセル&テディ”と刻まれた金の指輪を見つけたという。この電話に不審感を抱いたマリーはなぜエセルの名が刻まれた指輪がアイルランドで見つかったのか、テディとは一体誰なのかを母親に尋ねる。これに対してエセルは、ただこう答えるのみだった。「私の人生は21歳で終わった」と。マリーはジャックにも真相を尋ねたが、彼も悲しい表情をして過去を語ろうとはしなかった。
 ジミーが指輪を持ってエセルの元を訪れることになった。そして、彼から指輪を受け取ったエセルは、50年前から延々と抱えてきた過去の枷から決別する決意をする。50年前、エセルはテディ、ジャック、そしてチャックと青春を謳歌していた。そして、テディと愛を誓った彼女は、秘密裏に仲間内だけでテディと結婚式を挙げていた。しかし、やがて3人は兵士として出征することとなり、皮肉にもテディだけが飛行機の墜落事故で帰らぬ人となっていたのだった。テディの飛行機が墜落したのがアイルランドのベルファストであり、ジミーが見つけた指輪は亡くなったテディがしていたものだったのだ・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    シャーリー・マクレーンが老けたなぁ、というのが第一印象。それもそのはず、彼女は1934年生まれでこの作品の撮影当時は73歳という高齢だった。年齢から来る衰えはやむを得ないにしても、もう少し美しく歳を重ねることはできなかったものだろうか。
 それはともかく、この作品を理解するためにはこの作品の一方の舞台アイルランドについて、特にIRA(アイルランド共和軍)について知っていた方がいいと痛感した。そもそも、ジミーがはるばるエセルを尋ねてアメリカまで訪れた理由もIRAに関係あると思われるし、町中で爆弾テロを行っているのもIRAのメンバーだと思われるから(私の解釈が間違っていたらゴメンナサイ)。
 50年に及ぶ過去の呪縛、それが一体どれほどのものだったのか。「去る者は日々に疎し」という言葉があるが、チャックと結婚し娘までもうけていればチャックに情が移るのが自然ではないか。逆に、50年前のテディの亡霊に囚われているならば、結婚などできるはずはない。その辺りが中途半端には感じた。ただ、そんなことを忘れさせてくれるくらい、若い頃のエセルを演じたミーシャ・バートンが美しい。シャーリー・マクレーンがあまりに老いて見えたのも、そのせいかもしれない。