評     価  

 
       
File No. 0786  
       
製作年 / 公開日   2007年 / 2008年06月14日  
       
製  作  国   スペイン  
       
監      督   ジャウマ・バラゲロ / パコ・プラサ  
       
上 映 時 間   77分  
       
公開時コピー  
何が起こっても撮り続ける
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   マニュエラ・ヴェラスコ [as アンヘラ]
フェラン・テラッサ [as マヌー]
ホルヘ・ヤマン・セラーノ [as セルヒオ]
カルロス・ラサルテ [as セサール]
パブロ・ロッソ [as マルコス]
ダビ・ベルト [as アレックス]
ビセンテ・ヒル
マーサ・カーボネル
 
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あ ら す じ    ローカルテレビ局のリポーターアンヘラは、ドキュメンタリー番組「眠らぬ町」の取材のため、カメラマンのパブロと共に消防署に訪れていた。火災が起こり、それを記録できる機会に恵まれることを願っていたアンヘラは、深夜に鳴り響いた出動要請のベルに胸を高鳴らせた。事件は火災ではなく、アパートの一室の扉が開かなくなったという平凡なものだったが、消防士の活動を間近で取材できるとあって、アンヘラはパブロと共に2人の消防士マヌーアレックスに同行して現場へと向かった。
 現場のアパートでは、集まった住人たちが怯えており、アンヘラたちは2人の消防士と現場にいた警官と共に問題の部屋へと向かう。ドアをこじ開けた中には、血まみれの老婆が朦朧とした様子で立ちつくしていた。が、彼女を救助しようとした警官が近づくと、老婆の様子が急変していきなり警官に襲いかかった。そして、老婆は所構わず警官に噛みつき肉を食いちぎる、その凄惨な光景はパブロのカメラにしっかりと撮影されていた。警官は撮影をやめさせようとするが、アンヘラはパブロに何があっても撮り続けるように命じるのだった。
 一同は重傷を負った警官を病院へ運ぼうとしたが、その時既に入り口は警官に封鎖されていた。そして拡声器から、外に出ようとせず中にいる警官の指示に従うようにと警告される。その時、アレックスが頭上の吹き抜けから落下してきた。首には警官同様に噛みちぎられたような傷跡があった。階上には何者かがいて人を襲っているのだ。しかし、それはその後起きる惨劇のほんの序章に過ぎなかった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    前から観てみたい気がしていた作品だが、偶然地元のシネコンで上映していることを知り、遅まきながら観てみたのだが・・・・・結論は、「やめておけば良かった」だった。
 テレビ番組の取材で、リポーターである主人公アンヘラが消防署へ行き、偶然出動に同行して事件に巻き込まれる。ここまではいいが、そこからはまったくオリジナリティを感じない。取材用のハンディカメラで撮影された映像は今年上映された『クローバーフィールド』他の作品と完全にダブるし、噛まれた者が次々と凶暴になって人を襲うなどは『28日後...』『28週後...』と全く同じ設定だ。まるで他の作品のいいとこ取りをして集めたような作品で、驚くことも感心することもなく、ただただ「観たことあるぞ」という既視感に終始してしまった。アパート内という限られた場所での出来事だけに、その閉塞性からくる緊迫感だけは他の作品の追随を許さないものがある。ラストで、事件の発端を説明するかのシーンがあったが、キリスト教に関わりがあるらしく、また細切れのヒントが羅列されるだけのため、無神論者の私にとっては意味を理解するのは無理だったようだ。