評     価  

 
       
File No. 0789  
       
製作年 / 公開日   2008年 / 2008年07月26日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   堀 禎一  
       
上 映 時 間   101分  
       
公開時コピー   レン・・・未来でも、俺が見つけるから。  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   岡本 玲 [as 朝槻憐]
馬場 徹 [as 鳴瀬玲人]
中山 麻聖 [as 七緒修司]
鈴木 かすみ [as 上原朋香]
齋藤 夢愛 [as 江の森仁美]
千葉 恵佑 [as 和久井和彦]
Lee. [as 草島五朗]
宮下 順子 [as 朝槻里子]
 
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あ ら す じ    クラスでも目立たずにとも大もいない高2の少女朝槻憐。ある日彼女は自転車で下校する途中、同じクラスの鳴瀬玲人から声をかけられて驚く。「私のこと覚えてるの?」
 憐は、人間を「有用」と「不要」に分類し、居住地さえも分けられた500年後の未来から現在へ送られてきた、「不要」組の囚人だった。そして、彼女は学校と自宅以外では誰にも認識されないよう、未来世界のコンピュータ“時の意志”によって周囲の人間の意志は操作されているはずだった。それなのに、なぜか玲人だけは学校を離れても憐をちゃんと覚えていたのだ。憐はただ一人学校の外でも自分を認識してくれる玲人に自分のことを話すようになり、玲人は憐の存在を不思議に思いながらも憐に惹かれていく。
 そんな時、クラスに七緒修司という生徒が転校してくる。謎めいた修司の言葉に、憐と玲人の周囲は大きく変化していく。玲人だけではなく、クラスの仲間も学校外で憐を認識するようになり、やがて仲間の一人で修司に思いを打ち明けた江の森仁美が失踪してしまう。ショックを受ける憐と玲人に、修司は思いもかけない告白をする。彼は、自分が「時の意志」であり、自分を生み出した未来の世界を作ったのが、ほかならない玲人の子孫であると・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    SF的な要素もあり、また恋愛や友情も描かれているといった多面性を持った、一言で言い表すのがとても難しい作品。CXめざましテレビの“MOTTOいまドキ”でいまドキ娘を務める、岡本玲ちゃんの映画初主演作。彼女には悪いが、フツーにしゃべっているよりも、この作品のように口数が少なく少し影のある少女の方が可愛く見える。そして、影があるだけに時折見せる笑顔が魅力的に映る。ただ、今ひとつ彼女の存在感が薄いため、作品自体の焦点もぼやけてしまっている気がする。『憐 Ren』というタイトルではあるが、実は憐を取り巻く玲人や修司たち皆が主人公だということなのだろう。
 原作となる小説を読んだことはないが、その複雑な世界をありのままに映画で描こうとしたためか、場面と場面の脈絡が途切れ途切れになってしまっているように感じ、1個の作品としてのまとまりに欠けているようにも思えたのも残念だ。もっと主役の憐に焦点を絞って描いて欲しかったというのが、正直な感想だ。