評 価
File No.
0791
製作年 / 公開日
2006年 / 2008年07月26日
製 作 国
アメリカ
監 督
リアム・リンチ
上 映 時 間
93分
公開時コピー
PIGがPICKでBIGになれる!?
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
ジャック・ブラック
[as JB]
カイル・ガス
[as KG]
J・R・リード
[as リー]
ミート・ローフ
[as バド・ブラック]
ベン・スティラー
[as ギターショップ店員]
ロニー・ジェイムス・ディオ
[as ディオ]
ティム・ロビンス
[as 謎の男]
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あ ら す じ
ロックに生きることを夢見る少年
JB
は、厳格な父
バド
からロックは悪魔の創造物だと頭ごなしに否定されてしまう。しかし、ロックの神と崇める
ディオ
から「ハリウッドを目指せ」と掲示を受けたJBは、家を抜け出してひとりハリウッドへと向かった。しかし、ディオの言うハリウッドがどこにあるかを知らなかったJBは、アメリカ全土にあるハリウッドという名の町をさまようハメになり、本物のハリウッドにたどり着いた時にはすっかり歳をくってしまっていた。
JBはハリウッドで、天才的なギターのテクニックを見せる
KG
と遭遇する。JBはKGとバンドを組みたいと懇願し、KGはそんなJBに様々な試練を与える。ところが、KGはプロが実はプロのミュージシャンではなく、無職で金もない単なるハゲオヤジであることがバレてしまう。しかし、そんなKGに対してJBは改めてバンドを組むことを提案する。そして、JBの尻にある“TENAC”というアザと、同じくKGの尻にあるアザ“ious D”を組み合わせ、ロック・ユニット“テネイシャスD”は結成された。
デビューライブが惨憺たる有様に終わった彼らは、どうしたらツェッペリンやストーンズのようにビッグになりロックの殿堂入りを果たせるのかを考えていた時、あることに気づく。ビッグ・スターたちが皆同じピックを使っていたのだ。2人はとあるギターショップの店員から、そのピックが悪魔の歯で作られた“運命のピック(Pick Of Destiny)”であり、ロックンロール博物館に展示されていることを知ると・・・・・。
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たぴおか的コメント
映画を観る時は、たいてい余計な先入観を持たないよう(建前です)あまり作品について詳しく調べずに観るようにしているのだが、それが裏目に出たような気がする。劇場に行って初めて気がついたのが、この作品の制作総指揮があのベン・スティラーであるということ。彼の作品は、『メリーに首ったけ』にしても『ミート・ザ・ペアレンツ』にしても、笑いのセンスが完全に食い違っているとしか思えないくらい、全く笑えないのだ。ただただ下品な笑いしかとることができない俳優、それが私のベン・スティラー評なのだ。幸いこの作品は、ジャック・ブラックの個性が強いあまり、ベン・スティラーの色がかき消されているようだったが。
それにしても、これはかなり期待はずれだったかも。確かに、彼が目当てで観ただけあってジャック・ブラックは凄いと思う。彼がこれほど多才・多芸な俳優だとは、改めて思い知らされ正直驚いたのだが、肝心の作品は少々悪ふざけが過ぎるように思える。いわゆるハリウッド映画にありがちな、「出演者が楽しければそれでいい」的な自己満足の傾向があることは否定できない。確かに、笑いたくなるシーンは少なくないし、思わず吹き出しそうになったシーンもあった。しかし、平日の20時30分からのレイトショーで、観客が自分ともうひとりのたったふたりだけとなれば、あまりに寂し過ぎて笑いたくても押さえざるを得なかったのが悲しい。すいているのはいいのだが、それも程度の問題であることを痛感させられた。