評     価  

 
       
File No. 0801  
       
製作年 / 公開日   2008年 / 2008年08月16日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   ロブ・コーエン  
       
上 映 時 間   112分  
       
公開時コピー   神秘の宝をめぐり、死者の軍団との壮大な戦いが幕を開ける!  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   ブレンダン・フレイザー [as リック・オコーネル]
ジェット・リー [as 皇帝]
マリア・ベロ [as エヴリン・オコーネル]
ジョン・ハンナ [as ジョナサン]
ラッセル・ウォン [as ミン・グオ]
リーアム・カニンガム [as マグワイア]
ルーク・フォード [as アレックス・オコーネル]
イザベラ・リョン [as リン]
アンソニー・ウォン [as ヤン将軍]
ミシェル・ヨー [as ツイ・ユアン]
 
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あ ら す じ    古代中国。全土制圧の野望を抱く皇帝は不老不死を求め、呪術師のツイ・ユアンにその方法を探させる。その過程でツイ・ユアンは皇帝の部下ミン・グオ将軍と愛し合う仲となる。2人の仲を許さない皇帝がミン・グオを処刑したため、ツイ・ユアンは皇帝と臣下全員に呪いをかけ、彼らはすべて石と化していった。
 1946年。リック・オコーネルとその妻エヴリンは、外務省の依頼を受けて持ち主を不老不死の泉へ導くという言い伝えのブルー・ダイヤ“シャングリラの眼”を上海の博物館へ届けることとなった。上海に着いた2人は早速、エヴリンの兄ジョナサンが経営するクラブ“イムホテップ”を訪ねる。そして、ハーバードに留学しているはずの息子アレックスと鉢合わせになる。アレックスは両親には内緒で2000年前の中国皇帝稜を発掘するという偉業を成し遂げていたのだ。
 翌日、アレックスが発見した皇帝のミイラを見るために博物館を訪れた一行は、館長ウィルソンの裏切りに遭い“シャングリラの眼”を奪われてしまう。ウィルソンは皇帝を復活させて中国を最強の国にしようと目論むヤン将軍と結託していたのだ。そして、リックたちの抵抗もむなしく復活の儀式は断行され、石の姿のままの皇帝は蘇ってしまう。
 アレックスは騒動のさなか、以前に発掘現場で襲撃を受けた若い中国人女性リンと再会する。彼女は2千年にわたり皇帝稜を見張ってきた一族の末裔で、彼女によると“シャングリラの眼”を手に入れた皇帝がシャングリラにある不老不死の泉にたどり着き泉の水を飲むと、かつての彼の軍隊を蘇らせる力を得てしまうという。シャングリラへのゲートウェイがヒマラヤにあることをリンから教えられたオコーネル一家は、マッドドッグの異名を持つマグワイアの助けを借り、空路でヒマラヤを目指すのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    このところ、めったやたらと「先行上映」が増えている気がする。ここ最近で思い当たるだけでも、『ハプニング』、『ダークナイト』、『ハムナプトラ3』、『ベガスの恋に勝つルール』、『セックス・アンド・ザ・シティ』、『ハンコック』。一体どうなってるんだ?例えば、公開日が2日の場合は前日が映画の日だから、1日繰り上げて先行上映するのはわかる。だが、『ベガスの恋』などは8月13日〜15日の3日間の先行上映に引き続き16日公開となると、これはもう先行上映とか16日公開とかは全く意味をなさなくなっている。悪しき風潮以外の何物でもないように思えるのは私だけだろうか。
 それはともかく、何の予告もなく急遽制作されたような感のある『ハムナプトラ』の3作目。こうなると、もう完全にタイトルである『ハムナプトラ』とは関係なくなってしまっている(ハムナプトラとは、イムホテップが葬られていたエジプトの死の都の名前。実は2作目もイムホテップが登場する以外はハムナプトラとは無関係)。今回は前2作で敵役であったイムホテップが登場しないのは別にどうでもいいのだが、エヴリン役がレイチェル・ワイズからマリア・ベロに代わったのだけはどうにも納得できない。そもそも私は、彼女が出演したからこそ2作目も観たのであって、それほどこのシリーズに占める彼女の比重は大きいのだ。また、前作から比べて息子のアレックスがすっかり大人になったのに対して、ブレンダン扮するリックは老けることもなく見た目変わりないのはちょっと気になる。親子というよりも歳の離れた兄弟に思えてしまう。
 相変わらず最新のCG技術をこれでもかとばかりに注ぎ込んだ映像は、回を重ねるごとにスケールアップしているのは間違いない。クライマックスの皇帝軍とこれを倒すべく蘇ったミイラ軍との戦いは壮絶の一言に尽きる。今回の敵役ジェット・リーには異論もあるだろうが、本来この作品は魔法や妖術を駆使する相手との戦いがメインであるから、ジェットのアクションが少ないのはむしろ当然だろう。ただ、雪山で彼らを助けに現れたイエティの登場や、ジェット扮する皇帝がキングギドラよろしく三つ首の竜に変身した時には、『インディ・ジョーンズ』ばかりか「『ハムナプトラ』お前もか・・・・・」と失望したことも否定できない。とは言うものの、全編を通してアクションを前面に押し出したアクション超大作であることは間違いなく、先日の『ダークナイト』とは対極的な面白さが満載の娯楽作品だ。夏休みに親子連れで観るのも悪くないだろう。