評     価  

 
       
File No. 0822  
       
製作年 / 公開日   2008年 / 2008年09月20日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   ティムール・ベクマンベトフ  
       
上 映 時 間   110分  
       
公開時コピー   “1を倒して、1000を救う”  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   ジェームズ・マカヴォイ [as ウェスリー・ギブソン]
モーガン・フリーマン [as スローン]
アンジェリーナ・ジョリー [as フォックス]
テレンス・スタンプ [as ペクワースキー]
トーマス・クレッチマン [as クロス]
コモン [as ザ・ガンスミス]
マーク・ウォーレン [as ザ・リペアマン]
ダート・バクタデツ [as ザ・ブッチャー]
 
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あ ら す じ    変化のない仕事や理不尽な上司、自分の同僚に抱かれて恥じることのないガールフレンド。ウェスリー・ギブソンはそんな日常にウンザリしていた。しかしある日、フォックスと名乗る謎の女性と出会ったことをきっかけに、彼の日常は激変した。状況を把握できないまま銃撃戦に巻き込まれたウェスリーは、淡々と応戦するフォックスに導かれて、ウェスリーはある組織へと連れて行かれる。その組織“フラタニティ”は、ギリシア神話の時代から神に代わって「運命の意志」に従い暗殺を実行してきたと、ウェスリーは組織のリーダー格であるスローンから教えられる。そして、子供の頃に失踪したウェスリーの父も組織の暗殺者だったが、組織を裏切った男クロスに殺されたという。
 父と同じ暗殺者として生きることを決意したウェスリーは、以来ザ・リペアマンザ・ブッチャーから拷問ともいうべき容赦ない訓練を受ける。やがて彼の中で眠っていた暗殺者としての魂は覚醒し、一流の暗殺者へと成長したウェスリーは、父の敵であるクロスを討つべく、最初の「運命の意志」すなわち暗殺指令を受けるのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    この作品の日本での取り扱いに不満がある。なぜ、アンジェリーナ・ジョリーが主演になっているのだ?オフィシャルサイトでもキャストのトップは彼女だし、どこかのサイトであ「アンジェリーナ・ジョリー主演作で最高の観客動員」という文句を観た記憶もある。確かに、日本でのネームバリューはアンジーが遙かに大きく、彼女を前面に押し出したい気持ちはわからないでもない。しかし、中身は誰が観ても明らかにジェームズ・マカヴォイ扮するウェスリーが主人公だ。ジェームズ・マカヴォイといえば、『ペネロピ』『つぐない』といい演技を見せてくれて期待大だったのだが、できればこういった作品で悪くすれば評価を下げるようなことだけはして欲しくないと切に願う。
 細かい所を気にしなければ、楽しめる作品ではある。ふんだんに盛り込まれたカー・アクションは見応えが充分で、特にアンジー扮するフォックスがウェスリーを車でピックアップするシーンなどは、その見事さに呆然としてしまった。しかし、だ。観ていて不快に感じるシーンも少なくない。死体を標的にした射撃訓練や、椅子に拘束されたままザ・リペアマンにひたすら殴打されたり、ザ・ブッチャーに肉切り包丁でイヤというほど斬られたりするウェスリー。一体何人の乗客が死んでいるんだ?と思ずにはいられない、列車の鉄橋からの転落シーン。いくらドブネズミとはいえ、何百・何千というネズミに時限爆弾を背負わせて爆発させたり。いくらフィクションで実際に死んでいるワケではないとはいえ、命を玩具にしているとしか思えないそれらのシーンは、観ていて決して気持ちのいいもんじゃない。