評     価  

 
       
File No. 0826  
       
製作年 / 公開日   2008年 / 2008年09月20日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   マキノ 雅彦  
       
上 映 時 間   126分  
       
公開時コピー  
義理にゃ弱いが喧嘩にゃ強い
東海道の暴れん坊、次郎長一家が帰ってくる!!
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   中井 貴一 [as 清水の次郎長]
鈴木 京香 [as お蝶]
岸辺 一徳 [as 大政]
北村 一輝 [as 小政]
温水 洋一 [as 森の石松]
近藤 芳正 [as 桶屋の鬼吉]
笹野 高史 [as 法印大五郎]
山中 聡 [as 関東綱五郎]
木下 ほうか [as 大野の鶴吉]
大友 康平 [as 沼津の佐太郎]
高岡 早紀 [as 投げ節お仲]
木村 佳乃 [as お園]
保下田の久六 [as 蛭子能収]
佐藤 浩市 [as 黒駒の勝蔵]
竹内 力 [as 三馬政]
 
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あ ら す じ    甲州で一大勢力を誇る黒駒の勝蔵の策略で、あらぬ疑いをかけられて御用となった博徒清水の次郎長は、お蝶との祝言も早々に、ほとぼりが冷めるまで江戸を離れることとなった。軍師的存在の大政桶屋の鬼吉、坊主くずれの法印の大五郎、そして関東綱五郎を伴った次郎長は旅先でさらに名を上げて、清水へ戻った時には新しい子分森の石松が加わっていた。さらに、お蝶に手を出そうとした大野の鶴吉や、次郎長に保下田の久六率いる一座の相撲興行を頼みに来た伊達者の追分の政五郎らも加わり、やがて東海道中に名が知れ渡る大親分となっていた。
 しかし、そんな次郎長の台頭を快く思わぬ者が次郎長に仕掛けてくる。石松や大五郎の宿敵であり、黒駒の勝蔵に客分として迎えられている三馬政がそうだった。三馬政は次郎長が懇意にしている親分の賭場を荒らし、次郎長を挑発してきたのだ。意を決した次郎長は、三馬政を討つために子分を引き連れて清水を出発するのだが、その先には黒駒の勝蔵と三馬政、そして次郎長から受けた恩を仇で返そうとする保下田の久六らの罠が待ち受けていたのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    監督のマキノ雅彦とはあの津川雅彦で、実は次郎長シリーズは彼の叔父であるマキノ雅弘が13本もメガホンを取っていると後から知った。この作品において監督は血を見せないことを意識したそうで、その美学がわからないわけではないが、あそこまで徹底されると、逆に嘘っぽく見えてしまうのも事実。例えば、大野の鶴吉が三馬政に刺されるシーンでも、血が見えないが故にどこを刺されたのかがわからず、彼のリアクションを見てやっと致命傷だったのだとわかった次第だ。
 端役まで豪華なキャスト陣には目を見張るものがあり、それぞれが個性的なキャラクターを演じていて退屈させない。また、桶屋の鬼吉の父親役で監督の兄・長門裕行が出演しているのも見逃せない。ただ、鈴木京香、高岡早紀、木村佳乃と綺麗どころを揃えながら、お蝶以外は今ひとつ影が薄い気がして残念。そうは言っても、もともと時代劇はそれほど嫌いではい私にとっては、義理・人情に厚くたとえ自らの得にならなくとも筋を通す次郎長の生き方が、今の時代では非常に爽快に感じる。