評     価  

 
       
File No. 0830  
       
製作年 / 公開日   2006年 / 2008年09月06日  
       
製  作  国   イ ン ド / イギリス/ アメリカ  
       
監      督   ターセム・シン・ダンドワール  
       
上 映 時 間   118分  
       
公開時コピー   君にささげる、世界にたったひとつの作り話。  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   リー・ペイス [as ロイ・ウォーカー/黒山賊]
カティンカ・アンタルー [as アレクサンドリア]
ジャスティン・ワデル [as 看護師エヴリン/エヴリン姫]
ダニエル・カルタジローン [as シンクレア/総督オウディアス]
エミール・ホスティナ [as アレクサンドリアの父/黒山賊]
ロビン・スミス [as ルイジ/片足の俳優]
ジートゥー・ヴァーマ [as インド人/オレンジ農園の使用人]
レオ・ビル [as ダーウィン/病院職員]
ジュリアン・ブリーチ [as 霊者/オレンジ農園の使用人]
マーカス・ウェズリー [as オッタ・ベンガ/氷配達人]
 
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あ ら す じ    ロサンゼルスの病院。実家のオレンジ農園で収穫を手伝っていた際に転落し、左腕を骨折して入院中の5歳の少女アレクサンドリアは、ベッドにじっとして居られずに病院内を歩き回り、拙い英語で病院内の人々を和ませていた。ある日彼女は、窓の外を仲のいい看護師エヴリンが通りかかるのを見て、2階の窓から英語で書いた手紙を投げ渡した。ところが、その手紙はエヴリンには届かず、ちょうど下の病室へ舞い落ちていった。
 下の病室では、ベッドに横たわったひとりの男がアレクサンドリアの手紙を読んでいた。男の名はロイ・ウォーカー、映画の撮影中に重傷を負ったスタントマンだった。ロイは、彼の手から手紙を取り返して病室をでていこうとするアレクサンドリアを呼び止める。そして、彼女の名前の由来であるアレキサンダー大王の物語を話して聞かせるのだった。彼が語る物語に夢中になったアレキサンドリアにロイは、明日は愛と復讐の叙事詩を話してあげる、そう言ってアレキサンドリアを部屋へ帰すのだった。
 その翌日。再びロイのベッドに尋ねてきたアレキサンドリアに、ロイは独裁者総督オウディアスと、彼に復讐を誓った5人の男たちの物語を語り始める。しかし、実はロイには裏にある意図があった。彼は重傷を負い動けなくなったために自暴自棄となっており、自殺願望に囚われていたのだ。そして、わざと物語を中断し、続きを催促するアレキサンドリアに薬を取って来させようとしていたのだ。だが、物語が佳境にさしかかるにつれ、そのあまりの悲しい成り行きに耐えられず、アレキサンドリアはロイに泣いて訴えた。どうしてそんなにみんな死んでいくのか?もっと違う結末にして欲しいと。必死で訴えるアレキサンドリアに、次第にロイの心は解きほぐされていく・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    世界遺産13箇所、そして24カ国以上でロケが行われたという、壮大なる叙事詩。一体、こんな風景が現実に存在するのか、と思わせるような幻想的な映像がとにかく美しく、極めて完成度の高い作品だと言える。ロイの語る復讐譚の登場人物を、現実に病院にいる人々にオーバーラップさせており、それが却って不思議な世界観を醸し出している。
 ロイを演じたリー・ペイスは、『上海の伯爵夫人』や、日本では先に後悔された『グッド・シェパード』に出演しているが、おそらくはこの作品が初の大役だろうと思われ、見事にその重責を果たしていると言っていいだろう。そして、アレキサンドリアを演じたカティンカ・ウンタルーだた・・・・・彼女、数百人もの候補からターセム監督に見いだされたとのことだが、確かに愛嬌のある顔ではあるし、演技も実に自然で感心する。が、こんな事を言っては不謹慎かも知れないが、私にはどうしても元横綱の曙に見えて仕方ない(笑)。正直、もちょっと可愛い女の子を選んで欲しかったと思う。