評     価  

 
       
File No. 0834  
       
製作年 / 公開日   2008年 / 2008年10月04日  
       
製  作  国   韓  国  
       
監      督   キム・ヘゴン  
       
上 映 時 間   123分  
       
公開時コピー   背を向けた瞬間 最高の友は、最強の敵となった・・・  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   ソン・スンホン [as ウミン]
クォン・サンウ [as チョルジュン]
チソン [as ヨンファン]
キム・イングォン [as ドワン]
パク・ハンビョル [as ウニョン]
アン・ネサン [as ガンソプ]
ミン・ウンシク [as ドゥマン]
ホン・スヒョン [as ヒョスク]
チョン・ウ [as ジョンハク]
 
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あ ら す じ    男運の悪い母親の元、不遇な少年時代を送ったウミンは、家を出て知り合ったドワンに引きずられて裏社会へと身を投じ、ドワンと組んで裏の世界でのし上がろうとしていたチョルジュンと出会う。そしてある時、ウミン、チョルジュン、ドワンは、兄貴分のガンソプとの4人で対立するドゥマンの金を強奪する。しかし、4人はドゥマンに捕らえられてしまう。チョルジュンがドゥマンに内通していたためだった。そして、ウミンは仲間を助ける代わりに警察へ自首することを条件として突きつけられるのだった。
 2年後、ウミンは模範囚として懲役を終えて出所する。その頃、チョルジュンはドゥマンの弟分として裏社会での地位を築いており、ドワンは薬漬け、兄貴分だったガンソプは行方不明だった。もう二度と裏社会には関わるまいと心に決めたウミンだったが、周囲の状況はウミンの意に反して否応なしにチョルジュンを引き寄せようとでもするかのように動いていく。やがて、ウミンはチョルジュンとの衝突は避けられない運命であると悟り、チョルジュンがドゥマンの麻薬取引現場を襲って奪った金を横取りしてしまう。そして、ウミンを探してガンソプにたどり着いたチョルジュンは、誤ってガンソプを刺してしまう。これを知ったウミンは、2年前のチョルジュンの裏切りに端を発した因縁にけりを付けるべく、チョルジュンと会うことを約束をしたのだが・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    初日の初回、地元のシネコンに赴いたのだが・・・・・観客はわずか20名ほど、そして驚くべきは私以外は全員が女性で、しかも全員が50代以上と思われる熟年層であったことだ。『シュリ』を観て以来何となく韓流ブームに載せられてはみたが、既にそのブームも峠を越えたはずだと思っていたのだが。どうやら彼女らの世代においては、韓流ブームとは単なる一過性の熱病ではなかったらしい。う〜ん、恐るべきは熟年女性パワーだ・・・・・。
 ソン・スンホンとクォン・サンウの2大スターの共演が売りの作品だが、中身は相変わらず大味でベタな設定が目に付く。いくらクライム・アクションとは言っても、あそこまで現実を無視してしまっては、単なるお伽話になってしまう。そして、致命的なのはソン・スンホン扮するウミンとクォン・サンウ扮するチョルジュンの結びつきが全く描かれていないため、金で結びついた単なる仲間なのか、それとも唯一無二の親友なのかが判別できない点だ。コピーには「最高の友」とあるが、それがうかがえるシーンが皆無で、エンドクレジットになってやっと仲良くラグビーに興じる映像が流される程度なのだ。しかも、チョルジュンではなくむしろドワンの方が、ウミンと固い絆で結ばれた親友にしか思えない、そんな描き方のために、コピーとの矛盾に混乱させられてしまった。。2人の関係如何によっては作品自体の捉え方が大きく変わるだけに、2人の結びつきを描き入れることは必要不可欠だった。
 また、チョルジュンが思わぬ所でラストを待たずして殺されてしまうのは意外だったが、そのことでウミンもどこかで意外な伏兵に殺されるだろう事が予想できてしまった。結局は2人の対決もなく、「こんなんありかぁ〜!?」と叫びたくなる、そんな終わり方だった。