評     価  

 
       
File No. 0835  
       
製作年 / 公開日   2008年 / 2008年09月27日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   萩生田 宏治  
       
上 映 時 間   122分  
       
公開時コピー  
春菜 小学5年生
出産まで115日。
お腹のなかには
みんなの愛がつまってます。
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   甘利 はるな [as 持田春菜]
麻生 久美子 [as 八木先生]
宮崎 美子 [as 春菜の母]
谷村 美月 [as 持田秋美]
草村 礼子 [as 春菜の祖母]
斉藤 暁 [as 春菜の父]
榎木 兵衛 [as 春菜の祖父]
北見 敏之 [as ミツオの父]
深水 元甚 [as 小林先生]
伊藤 梨沙子 [as 吉田美香]
川村 悠椰 [as 弦巻ヒロユキ]
大熊 彩花 [as 朝倉真由]
帯金 遼太 [as 生田目ミツオ]
須藤 瞳 [as 丸山珠]
竹森 雄之介 [as 川上ダイゴ]
山田 清貴 [as 久保田万作]
安部 聡子 [as ヒロユキの母]
森 郁月 [as 朋子]
柄本 佑 [as 朋子の彼氏]
上野 樹里 [as スナックのママ]
光石 研 [as ヒロユキの父]
塩見 三省 [as 高松教頭]
 
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あ ら す じ    とある北国の小学校の5年2組。春菜真由は大の仲良しで、廊下では春菜の幼馴染みヒロユキが、中学生の相撲部のような体格の万作(通称ブタマン)にプロレスの技をかけられている。これを見てブタマンに跳び蹴りを食らわす春菜に、優等生でクラス委員の美香が注意し、さらには新任の八木先生が春菜をたしなめる、そんな光景が当たり前に繰り広げられていた。
 ある日の放課後、退屈な春菜はヒロユキを誘って自転車で遊びに出かける。そして、立ちションをするヒロユキを見て、春菜は意味も知らずにヒロユキと自分のあそこを“くっつけっこ”しようと言い出す。そして、八木先生の性教育の授業を聞いて、春菜とヒロユキはあの“くっつけっこ”が子供を作る行為だと初めて知った。そして、やがて春菜のお腹の中に命のもとが宿るようになる。しかし、そのことを春菜は八木先生に相談するが、はなから冗談だと思いこんだ先生は春菜をきつく叱るのだった。このときから、春菜は自分のお腹に赤ちゃんがいることをオトナには絶対に知られないようにと心に決めるのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    小学生が妊娠・出産とはちょっとセンセーショナルな題材だが、この作品は主人公春菜と彼女を取り巻くクラスメイトたち、そしてオトナたちの人間模様を描いた作品と観るべきだろう。主役の春菜を演じた甘利はるなちゃんを筆頭に個性的な小学生が揃い、特にクラス委員役の美香を演じた伊藤梨沙子ちゃんが光っていた。当然のことながら、出産の経験などあろうはずがない甘利はるなちゃんの出産シーンは、その迫真の演技に拍手を贈りたい。また、周囲を固める役者達も、珍しく結構嫌な教師役に甘んじている麻生久美子、ティーンでは成海璃子と並んでイチオシの谷村美月、それに意外なシーンに意外な役柄でカメオ出演している上野樹里や柄本佑らと、結構豪華なキャスト陣には驚いた。
 ストーリーは、シビアに観れば正直言って突っ込み所は満載。自分の娘が妊娠9カ月にもなって、担任の教師はおろか一緒に暮らしている母親すらそのことに気づかないなどあり得ない。また、いくら産科医の息子とはいえ、初めて実際の出産を目の前にしたらうろたえて何もできないだろうし、それに何の知識もないコドモたちだけでお産をやってのけるなどどう考えても無理だろう。それに、子供を産むまでよりも産んでからの方が遥かに大変なわけで、きっと春菜の将来には想像を絶するような苦労がつきまとうのだろうな、などと余計な心配をさせられてしまったが(笑)。興味本位での行動には、必ず責任を負わなければならない結果が伴うこと、そして、命を育むということが持つ重さ、そんなことを再認識させられた気がする作品ではあった。