評     価  

 
       
File No. 0854  
       
製作年 / 公開日   2007年 / 2008年11月01日  
       
製  作  国   アメリカ / イギリス / ド イ ツ  
       
監      督   ジェイク・パルトロー  
       
上 映 時 間   90分  
       
公開時コピー   もっと恋する?
ここで・・・やめる?
 

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
キ ャ ス ト   ペネロペ・クルス [as アンナ/メロディア]
グウィネス・パルトロー [as ドーラ]
マーティン・フリーマン [as ゲリー]
ダニー・デヴィート [as メル]
サイモン・ペッグ [as ポール]
マイケル・ガンボン [as アラン・ワイゲルド]
スティーヴン・グレアム
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
あ ら す じ    CM作曲家のゲリーは、かつて人気バンドのメンバーとしてヒット曲を生み出したが、バンドを解散後はすっかり落ちぶれてしまい、同じバンドのメンバーで今は代理店の共同経営者にまで出世したポールに、完全に水を空けられてしまっていた。そんなゲリーと長年同棲生活を続けている恋人ドーラは、ゲリーをポールと比較してついつい彼の仕事を批判するようなことを口にしてしまう。それでも、別れるにはあまりに今の惰性で送る生活に馴染みすぎていて、結婚に踏み切るきっかけもなく、互いにストレスを募らせている毎日だった。
 ところが、ある日状況が一変する。ゲリーの夢に完全無欠な理想の女性アンナが現れたのだ。夢の中の彼女は完璧なスタイルと美貌を持ち、ゲリーに対して従順でどこまでも優しい女性だった。そして、そんなアンナに夢中になったゲリーはドーラがイタリアへ出張になったのをいいことに、安眠をむさぼるために部屋に防音を施し、眠りの研究をするメルのセミナーに参加までするようになった。そんなゲリーに、さらに衝撃の事実が。夢の中だけの女性だと思っていたアンナだったが、彼女が広告の写真に載っているのを街中で見かけたのだ。夢で見たアンナは、実在する女性だったのだ。そして、ゲリーは早速その女性を捜し求め、意外なところから彼女と知り合うことになるが・・・・・。
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
たぴおか的コメント    グウィネス・パルトローとペネロペ・クルスの共演にしては、なぜ全国公開ではなく単館での公開なのか疑問だったが、作品を観て納得した感がある。まずは、監督がズブの素人である、グウィネス・パルトローの実弟・ジェイク・パルトローであること。履歴を見れば彼には演技の経験もなく、いきなり初監督作品で姉のグウィネスはともかく、ペネロペ・クルスまでも起用するとは・・・・・それで結果を出せればまだ納得できるのだが、結果がこの作品では猫に小判、豚に真珠と揶揄されても仕方ない気がする。
 ストーリーはミシェル・ゴンドリー監督の『恋愛睡眠のすすめ』的に展開するが、ゲリーが夢に文字通り夢中になる前半はともかく、後半以降でメロディアが登場してからは著しくまとまりを欠き、盛り上がることなく終わってしまった感がある。そして、クドいようだがやはりグウィネス・パルトローは何度観ても好きになれない女優だった。ペネロペ・クルスの妖しいまでに肉感的な肢体と比較してしまうと、否が応でもその中性的な貧相さが目について仕方ない。ハッキリ言ってこの作品の見所は、私に言わせればペネロペ・クルスの魅力しかなかった。
 それにしてもペネロペ・クルスという女優、『ボルベール《帰郷》』で見せた演技といい、ハリウッドではともかく母国スペインでは評価の高い女優。それがトム・クルーズなどとセットで有名になったために誤解されてしまって、それが正当な評価を受ける障害となってしまっている気がする。まぁ、トムとの交際で一躍脚光を浴びて世界規模で名前が売れて、今ではそのトムとも切れて自身の演技も認められているから、結果オーライと言っていいのだろうが。