評     価  

 
       
File No. 0855  
       
製作年 / 公開日   2008年 / 2008年11月01日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   ダヴィド・モロー  
       
上 映 時 間   97分  
       
公開時コピー   その目が私に見せたのは

見えるはずのない宿命
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   ジェシカ・アルバ [as シドニー・ウェルズ]
アレッサンドロ・ニヴォラ [as ポール・フォークナー]
パーカー・ポージー [as ヘレン・ウェルズ]
ラデ・シェルベッジア
フェルナンダ・ロメロ
レイチェル・ティコティン
オッバ・ババタンデ
クロエ・グレース・モレッツ
 
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あ ら す じ    盲目のバイオリニストシドニー・ウェルズは、彼女を失明させる原因を作った姉ヘレンに強く勧められ、ついに角膜移植手術を受ける決意をする。手術は成功したが、初めのうちはぼやけてしか見えない彼女の目には、他の者には見えないものまでが見えていることにシドニーは気づく。彼女はそのことを担当医であるポール・フォークナーに相談するが、ポールはストレスのせいだと決めつけてシドニーの言葉を信じようとしなかった。
 しかし、彼女が黒い影のようなものに連れられて行った人間を見ると、その人間は必ず死を迎えるということに気づく。つまり、彼女の目はこれから死ぬ人間を見分けることができたのだ。さらには、深夜の1時6分になると必ず見える風景、カフェで襲ってきた女性、成績表を探し回る男の子、火事で焼け落ちたはずの中華料理店が火事になる前の姿、写真に写る自分の顔が鏡で見たのとは別人であることなど、彼女の目にしか見えないそれらのことに何の意味があるのか、シドニーの不安はますます募る。原因が角膜のドナーにあると考えたシドニーは、ポールを説き伏せてアンナという女性がドナーであったことを聞き出す。そして、提供者の家族に会うべくポールと共にメキシコへと向かうのだった。
 メキシコでアンナの母親に会ったシドニーは、アンナが人の死や災害を予知する能力を持ち、それが理由で魔女扱いを受けて自殺してしまったことを知る。そして、メキシコからの帰り道、渋滞に巻き込まれた中、彼女が毎夜1時6分に見ていた映像の意味を知るのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    主演があのジェシカ・アルバということで、非常に期待していた作品だったが・・・・・前編を通して彼女を観られたという意味では及第点だが、中身の方は残念ながら今ひとつといったところか。私は知らなかったのだが、2003年春に日本でも劇場公開された香港作品のリメイクとのこと。ハリウッドがリメイクすると、アジア作品のあのドロドロとした陰湿さが失われがちなのだが、この作品もおそらくは同様なのではないかと思われる。怖さもドラマとしても中途半端で、角膜に提供者の記憶が見えるのはともかく、起きてもいない未来の大惨事を予見するというのはどう考えても無理があるように思える。「その目が見た衝撃のラストに全米中の魂が震えた」というコピーも、根拠のない誇大コピーだと言わざるを得ない。
 私は高校1年の時に左肘を骨折するまでバイオリンを習っていたこともあって、映画やドラマでバイオリンを弾けない俳優が弾いているふりをするのを観るのは耐えられない。そして、たとえそれがお気に入りのジェシカ・アルバであってもそれは同様だ。バイオリンを演奏している姿を見るだけで興ざめしてしまって、吹き替えをうまく使うとかの方法を選択できなかったものかと痛切に思う。オリジナル版の主人公がバイオリニストなのかは知らないが、せめて他の楽器の奏者にして欲しかった。