評     価  

 
       
File No. 0857  
       
製作年 / 公開日   2008年 / 2008年11月01日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   英 勉  
       
上 映 時 間   115分  
       
公開時コピー   着るだけでハンサムになれるスーツ、あります。  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   谷原 章介 [as 光山杏仁]
塚地 武雅 [as 大木琢郎]
北川 景子 [as 星野寛子]
佐田 真由美 [as 來香]
池内 博之 [as 狭間真介]
大島 美幸 [as 橋野本江]
本上 まなみ [as 谷山久恵]
佐々木 希 [as 玲美]
山本 裕典 [as 大沢勇気]
伊藤 明賢 [as 沢田]
住田 隆 [as 山田隆夫]
ブラザー・トム [as 米沢明]
温水 洋一 [as 白木(スーツ着用前)]
中条 きよし [as 白木(スーツ着用後)]
伊武 雅刀 [as 神山晃]
 
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あ ら す じ    33歳の大木琢郎は、イタリアに留学したほどの料理の腕前で、今は亡き母親が遺した定食屋「こころ屋」を営んでいた。誰からも好かれる人柄の琢郎に唯一欠けていたのがルックスで、自他共に認めるブサイクの琢郎は今まで女性には全く縁がなかった。
 ある日、バイト募集の貼り紙を見て見せにやって来たのは超美人の星野寛子チャンで、琢郎は一も二もなく彼女を雇うことにした。彼女は他の女性のように琢郎の仕種を嫌がることなど微塵もなく、目が合えばニッコリと優しく微笑んでくれた。そんな彼女に舞い上がってしまった琢郎はついに思い切って告白するが、「私のどこが好き?」との質問に琢郎が「見た目全部」と答えたところ、寛子チャンは「失望しました」と一言遺して店を辞めてしまった。
 親友の真介とその彼女久恵が結婚することとなり、琢郎は式に着ていくスーツを買いに紳士服店を訪れる。すると、店長の白木は琢郎の言葉になど耳を貸さず、着るだけでハンサムになれる“ハンサム・スーツ”のモニターを琢郎に強引に勧めるのだった。琢郎がそのスーツを着ると、体型はもちろんのこと顔までもが別人のようにハンサムになれた。ハンサムになった琢郎=光山杏仁が街に出ると女性誰もが彼に見とれてしまい、そんな彼に目を付けた神山にスカウトされた杏仁は、瞬く間に人気ナンバーワンのカリスマモデルとなるのだった。
 一方、こころ屋では辞めてしまった寛子チャンの代わりに雇われた橋野本江が、杏仁になって店にいないことが多くなった琢郎に代わって店を切り盛りしてくれていた。彼女は見た目はブサイクだが、仕事は何から何まできちんとこなし、琢郎も彼女と一緒だと不思議と心が落ち着くのだった。けれども、杏仁は女性にモテモテでトップモデルの來香からもアプローチされるのと比べて、本来の琢郎の人生がどんどん色褪せて見えてくる。そして、ハンサム・スーツがお湯に弱いことを忘れ、來香の部屋でついうっかりシャワーを浴びたためにせっかくのチャンスを逃した杏仁=琢郎は、再び紳士服店を訪れてお湯にも平気な“パーフェクト・スーツ”を白木から勧められる。しかし、今回の“パーフェクト・スーツ”を着ると、二度と元の琢郎には戻れないという。果たして、琢郎の選択は・・・・・?
 
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たぴおか的コメント    こういう作品は大好きです、ハイ。とにかく塚地武雅の演技がサイコーで、『キサラギ』といいこの作品といい、彼の演技達者は間違いなく本物のようだ。そして、今までの『Dear Friends』や『ヒートアイランド』とは正反対のフツーの女の子を演じた北川景子チャンも相変わらず可愛い。そして、ハンサムな杏仁役の谷原章介の三枚目ぶりがまた笑える。主題歌はあまりに懐かしい渡辺美里の「My Revolution」で、イントロが流れてくるだけでついつい嬉しくなってしまう。
 ストーリーは単純で、大島美幸扮する本江さんの秘密は結構早い段階で想像が付いてしまうし、終わり方もまた無難で筋が読めてしまうのだが、逆に安心して観ていられる。また、塚地扮する琢郎が周囲の女性からブサイクを理由に毛嫌いされる様子と、逆に谷原ふんする杏仁が女性からモテモテになる様子は、あまりに両極端と言われればその通りだが、その落差で笑いを取ることには成功しているようだ。
 余談だが、この作品で監督を務めた英さんとカメラの小宮山さんは、共に私が経理を担当している会社の社員で、そのひいき目もあってちょっと甘めの★9個にしてみた。個人的にはまた劇場へ行って観てみたい、そう思える楽しい作品だと思う。