評 価
File No.
0859
製作年 / 公開日
2008年 / 2008年11月01日
製 作 国
日 本
監 督
堤 幸彦
上 映 時 間
118分
公開時コピー
二人の旅が、やがて日本中に旋風を巻き起こす。
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
最初に観たメディア
Theater
Television
Video
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
キ ャ ス ト
吉永 小百合
[as 宮崎和子]
竹中 直人
[as 宮崎康平]
窪塚 洋介
[as 佐々木一馬]
風間 トオル
[as 矢沢]
平田 満
[as 和子の父]
柳原 可奈子
[as 玉子]
黒谷 友香
[as 吉岡静香]
麻生 祐未
[as 和子の母]
綾小路 きみまろ
[as 綾ばあさん]
不破 万作
[as 具雑煮屋]
大仁田 厚
[as 人夫]
宮崎 香蓮
[as 和子(幼少時代)]
岡本 信人
[as 村井]
大槻 義彦
[as 学者]
草野 仁
[as 司会者]
石橋 蓮司
[as 戸田亮吉]
ベンガル
[as 岩崎伸一]
江守 徹
[as 江阪]
大杉 漣
[as 古賀]
余 貴美子
[as 佐野明子]
由紀 さおり
[as 克江]
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
あ ら す じ
昭和31年。
和子
は自らがパーソナリティを務めるラジオ番組で盲目の会社経営者
宮崎康平
と出会う。破天荒な人柄の康平は和子が気に入ったようで、番組を終えた後「島原へきんしゃい」と言い残して帰って行った。1ヶ月後、和子は彼女が担当する番組が打ち切りになったことを機に、康平の言葉に従うでもなく、島原へと向かっていた。
島原鉄道の社長である康平は、周囲の意見がどうであろうと我を通してしまう、傲慢な男だった。そして、和子が島原に訪れて早々に康平はその強引さを発揮して、島原観光バスを走らせるという新事業の導入を決めたばかりか、強引に和子をバスガールの教育役に決めてしまった。次の職を探すつもりでいた和子は、康平の強引な要求を受け入れ、早速地元から集ったバスガールの卵たちに指導を開始するのだった。
ところが、バス事業が軌道に乗り島原鉄道の経営も改善されつつあったある日、島原地方を強烈な集中豪雨が襲い、線路を調べに出た康平が行方不明になってしまう。無事救出された康平は鉄道の復旧作業に平行して、人夫たちに土器の発掘をも命じた。大雨で流されそうになった康平が、偶然掴んだのが縄文時代中期の土器だったためだ。しかし、ワンマン社長である康平に対する役員の不満は募っており、島鉄の役員会では康平の解任動議が可決されてしまう。
島原観光バスも廃止されてしまい、もはや和子が島原に留まる必要はなくなった。しかし、島原を離れようとした和子を、康平は駅で待ち受けていて引き留めた。彼は和子に「あんたにはまだ宮崎康平の女房という仕事が残っている」と告白した。そしてこれが、盲目の康平とその妻和子の、邪馬台国を探す二人三脚の旅の始まりでもあったのだ・・・・・。
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
たぴおか的コメント
観るかやめるかギリギリまで迷っていて、結局無料ポイントを使って劇場で観たのだが・・・・・見事に後悔。まず、場内を見回すと10代の少年と母親の2人組を除けば、間違いなく私が最年少。他の観客は全員が明らかに50代後半以上と思われる老若男女ならぬ老老男女で埋められていた。そして、私は竹中直人という役者はもともとあまり好きではなかったのだが、この作品を観て決定的に嫌いになった。吉永小百合との共演で力みすぎたのか知らないが、とにかく最初から最後まで怒鳴ってばかりで、動作はオーバーアクションも甚だしく、あんなものとてもじゃないけど演技とは言えない。あれで真剣に演技しているのであれば、彼は即刻俳優業を廃業にすべきだと忠告してやりたい。最初の30分ですでに時間の無駄に思えて劇場を出ようかと真剣に迷ったくらいだ。結局、両側に人がいたために席を立つのが憚られて最後まで観てしまったが、異様なまでの忍耐力と時間を無駄にしたことの後悔に苛まれる118分だった。
その竹中のおかげで、後は何を見せられても何ら興味が湧いて来なくて、ラスト前で彼が扮する康平が亡くなった時は、これでやっと落ち着いて観られるとホッとしたくらい。彼一人の存在がこの作品のすべてをぶち壊していると言っても過言ではない。邪馬台国の謎解きの面白さもなく、宮崎夫妻の間に本来あるべき揺るぎない夫婦愛も感じられない。ただただワガママで自己中心の塊みたいな竹中扮する宮崎康平の横暴に堪え忍ぶ吉永小百合扮する和子を前面に押し出した作品。いわゆるサユリストと呼ばれる方々には満足なのだろうが、私にとってはただただ苦痛しか残らない作品だった。それ以上はもう何も言う気にもなれません。