評     価  

 
       
File No. 0874  
       
製作年 / 公開日   2008年 / 2008年11月29日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   ポール・W・S・アンダーソン  
       
上 映 時 間   105分  
       
公開時コピー   命を、賭けて、参加せよ。  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   ジェイソン・ステイサム [as ジェンセン・エイムズ]
ナタリー・マルティネス [as ケース]
タイリース・ギブソン [as マシンガン・ジョー]
ジョーン・アレン [as ヘネシー]
イアン・マクシェーン [as コーチ]
 
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あ ら す じ    2012年、経済が崩壊したアメリカ。凶悪犯罪が増加し刑務所で囚人を収容できなくなったため、現在はその運営はすべて民間に委託されていた。中でも、ターミナル・アイランドは特に凶悪な犯罪者ばかりを収容している孤島の刑務所だった。そしてそこでは、全世界の人々を熱狂させている“デス・レース”と呼ばれるカーレースが行われていた。
 愛する妻と幼い娘を養うために日雇い労働ジェンセン・エイムズは、ある日自宅に侵入した何者かに妻を惨殺され、挙げ句に妻殺しの濡れ衣を着せられて刑務所送りになってしまう。彼が収容された先は、悪名高いターミナル・アイランドだった。そして、収容されるや否や、所長のヘネシーの元に連行されるのだった。
 ジェンセンはヘネシーから、デス・レースで亡くなった人気ドライバー、フランケン・シュタインになりすましてレースに出場することを要求された。ヘネシーは彼のレーサーとしての経歴に目をつけたのだった。そして交換条件として、次のレースに勝てばフランケンは5勝目となるため、無罪放免が約束されているという。こうして彼は、負ければ死が待つという過酷なデス・レースにドライバーとして参加することとなった。
 レースの1日目。ジェンセンはライバルのドライバーの中に、妻を殺した男がしたのと同じ仕草の持ち主を見つける。そして、すべてを理解した。彼は囚人の中からたまたまドライバーに選ばれたのではなく、彼をデス・レースのドライバーに仕立てるためにすべてが仕組まれていたことを。ライバルが次々と散っていく中、彼は持ち前のテクニックと状況を冷静に判断し対応するで難関を突破し、ついに3日目の決勝にまで駒を進めた。このまますんなりと勝って刑務所から出ることを、ヘネシーが許すはずはなかった。果たして、レースの勝者は誰になるのか?そして、ジェンセンは無事刑務所から脱出することができるのだろうか?
 
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たぴおか的コメント    どこまでが実写でどこまでがCGなのかを悟らせない巧みな映像は、大音響と相まって迫力充分。こういう作品は、やはりDVDではなく劇場で観るべきだと思う。そして、『トランスポーター』シリーズのフランク・マーティンもそうなのだが、どんな時にも憎らしいほど冷静でタフな男がジェイソン・ステイサムには実に似合っている。そして、『ボーン・スプレマシー』『ボーン・アルティメイタム』では一見悪役に見えて実は密かにボーンに味方するパメラを演じたジョーン・アレンが、本作では本当に嫌みな役柄を見事に演じ切っているのがいい。
 作品の基本的な骨子は、あのS・キング原作でA・シュワルツェネッガー主演の『バトルランナー』に非常に似通っている気がする。共に無実の罪を着せられて刑務所送りになり、いずれもテレビの超人気番組への出演を強要され、負ければ死が待っている。おまけに、むさ苦しい野郎の中に、主人公と行動を共にする女性が存在するのも共通点だ。『バトルランナー』もそうだったが、この作品もラストの爽快感は格別で、その後ののほほんとした光景が緊迫した刑務所内の描写と対照的で微笑ましい。