評     価  

 
       
File No. 0875  
       
製作年 / 公開日   2007年 / 2008年11月29日  
       
製  作  国   韓  国  
       
監      督   シム・ヒョンレ  
       
上 映 時 間   90分  
       
公開時コピー   たった一人のために、全人類は絶滅するのか。  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   ジェイソン・ベア [as イーサン・ケンドリック]
アマンダ・ブルックス [as サラ・ダニエルズ]
ロバート・フォスター [as ジャック]
エイミー・ガルシア [as ブランディ]
クレイグ・ロビンソン [as ブルース]
クリス・マルケイ [as フランク・ピンスキー]
ジョン・アレス [as ッジュダ・キャンベル]
エリザベス・ペーニャ [as リンダ・ペレス]
 
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あ ら す じ    今を遡ること500年前の韓国。修練を積んだ大蛇=イムギが龍になるために必要なもの、それは人間の女性に宿っていた。ところが、一匹の悪しきイムギが自分が龍になるべく、その鍵を宿す“運命の女性”を力ずくで手に入れようとしたために、女性は自ら命を絶ってしまった。こうして、正当なイムギと悪しきイムギによる争奪戦は、500年後の現在へと持ち越された。
 現在のロス。TVリポーターのイーサン・ケンドリックは、郊外で起きた原因不明の地面陥没の取材に向かい、現場で化石のような鱗状の物体を目撃する。そして、その物体はイーサンが忘れていた少年時代のある記憶を甦らせた。15年前に父と訪れた古美術商で、店主のジャックから聞いた「500年に一度この世に生を受ける“運命の女性”を巡り人類が破滅の危機に瀕する」という話と、イーサンはその“運命の女性”を守る宿命を負っているというジャックの言葉だった。
 イーサンはジャックから聞かされた話が今現実に起きようとしていることを感じ、相棒のカメラマンブルースの助力を得て、早速“運命の女性”を探し始める。そして、思わぬ所から“運命の女性”サラ・ダニエルズにたどり着くが、彼同様にサラを追っていた悪しきイムギも彼女を見つけ、2人に向かって襲いかかってくるのだった。こうして、サラを巡る人間と巨大な怪物の互いの存亡をかけた戦いが始まるのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    公開初日に21時開始のレイト・ショーに臨んだが、以外に観客が多いのには驚いた。製作に韓国が加わっていることはわかっていたが、アメリカとの共同製作ではなく韓国単独の製作だとは全く思っていなかった。なるほど、龍の造形が英米の“ドラゴン”ではなく、日本の神話にも登場しそうな“龍”のイメージだったわけだ。タイトルの『D-WARS』(原題:『D-WAR』)とは、“Dragon War”の略だとオープニングを観て初めて知ったが、何のために意味不明になるような省略をしたのかその意図を理解しかねる。素直に『DRAGON WAR』にした方が、作品の性格も明確になると思うのだが。
 円谷プロのウルトラシリーズを観て育った世代である私にとって、CGを使ったその映像のリアルさにはほとほと感心させられるが、その点に関してはこの作品も例に漏れない。ここまで来ると、もはや映像化できないシーンはないのではないかと思えるほどだ。とは言うものの、せっかくの映像の迫力の割に肝心のストーリーはあまりに単純過ぎて、正直子供向けの作品かと疑ってしまうほどだった。人間は敵に対してなすすべがなく、結局は巨大蛇同士の戦いになってしまうという陳腐とも言うべき展開には思わず苦笑。上映が終了した時、席を立つ観客が漏らした溜め息がすべてを物語っていた気がする。