評 価
File No.
0882
製作年 / 公開日
2008年 / 2008年12月13日
製 作 国
日 本
監 督
手塚 昌明
上 映 時 間
108分
公開時コピー
命を救い、生きて戻れ。
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
高山 侑子
[as 川島遥風]
渡辺 大
[as 瀬南孝太郎]
井坂 俊哉
[as 織田龍平]
金子 賢
[as 横須賀剛]
中林 大樹
[as 逢坂健二]
中村 俊太
[as 柿崎大輔]
春田 純一
[as 早稲田繁夫]
宮川 一朗太
[as 護衛艦・副長]
浅田 美代子
[as 川島千恵子]
鈴木 聖奈
[as 勝沼碧]
瀬戸 早妃
[as 横山姪子]
中村 雅俊
[as 護衛艦・飯島艦長]
木村 佳乃
[as 鷹栖美那]
三浦 友和
[as 菊田靖男]
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あ ら す じ
航空自衛隊、航空救難団小松救難隊の新人パイロット
川島遥風
は、かつて母を救ってくれた救難団に憧れて救難ヘリのパイロットを目指し、訓練途上にある新人パイロットだった。その日訓練でヘリを操縦していた遙風は、ヘリの上方に張られているワイヤーに気づかず、危うく接触事故を起こすところだった。
遙風の初めての実任務は、嵐の海で座礁した漁船の乗員救助だった。遙風のヘリは飛行班長・
来栖美那
3佐の救難捜索機から伝えられた遭難場所へ向かい、暴風雨の中次々と乗組員を救助していく。ところが、最後の一人の捜索に手間取ったためにヘリの残燃料が限界に達し、ミッションは切り上げられてしまう。遙風は最後の一人を助けられなかったこと悔やみ落ち込むのだった。
そんな遙風を、阪神大震災で自らが妹を助けられなかった実体験を交えて励ましたのは、救難員の
瀬南孝太郎
2曹だった。そして、その瀬南が剣岳で救助活動を行っていた際に負傷してしまい、ヘリのパイロット
織田龍平
1尉は自分を責めて孤立してしまう。そして、そのヘリを整備した遙風の友人でもある
勝沼碧
もまた責任を感じて整備の仕事を辞めてしまおうかとまで思いこんでしまう。
誰もが人の命を背負う仕事の重圧と戦いながら、それでもひとつひとつ壁を乗り越えていく。そんな中、遙風にとってもそして航空救難団小松救難隊にとっても大きな決断を求められる事故が発生するのだった・・・・・・。
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たぴおか的コメント
う〜ん・・・・・あらゆる点で今ひとつな気がする作品だ。主役の川島遥風を演じた高山侑子は新人らしいが、この手の作品に新人を起用するのはどうかと思う。新人のヘリパイロットが壁にぶち当たりながらもそれを乗り越えていく様を描いた作品ではなくて、新人女優が演技の壁に苦しむ様子を描いた作品を観ている気がして仕方なかった。また、共演している渡辺大だが、父親の渡辺謙には悪いが、どうひいき目に見ても演技が上手いとは言い難い。これじゃ親の七光りと思われても仕方ないんじゃないかなぁ。
ストーリーもご都合主義で終始している気がしてならない。金子賢扮する、どう見ても馬鹿っぽい横須賀1尉が、遙風に「訓練中に墜落し損なった」などと揶揄しておきながら、自ら訓練で墜落・遭難するなど本物の馬鹿としか言いようがない。そして、運悪く(いや、運よくと言うべきか)遙風の操縦するヘリの機長だった織田1尉が目を負傷し遙風に操縦を任せたために、護衛艦上への着地という高度な技術を要求される操縦をせざるを得ず、そして見事に着地に成功する・・・・・あまりに出来過ぎた展開だ。唯一、遙風が助けたくも膜下出血の少女からの手紙を読むシーンでは不覚にも目頭が熱くなってしまったが、それ以外は展開が容易に読めてしまうだけに、盛り上がることもなく予想通りのハッピー・エンドで締めくくられたといった感じだ。おそらく、角川映画としては相当に力を入れた作品だと思われるが、残念ながらこの内容では甲斐なく撃沈といったところではないだろうか。