評     価  

 
       
File No. 0883  
       
製作年 / 公開日   2007年 / 2008年12月13日  
       
製  作  国   アメリカ / フランス / 日  本  
       
監      督   ゾーイ・カサヴェテス  
       
上 映 時 間   98分  
       
公開時コピー   もう、魔法なんて起きないと思ってた。  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   パーカー・ポージー [as ノラ・ワイルダー]
メルヴィル・プポー [as ジュリアン]
ジーナ・ローランズ [as ヴィヴィアン・ワイルダー・マン]
ドレア・ド・マッテオ [as オードリー・アンドリュース]
ジャスティン・セロー [as ニック・ゲーブル]
ティム・ギニー [as マーク・アンドリュース]
ピーター・ボグダノヴィッチ [as アーヴィング・マン]
 
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あ ら す じ    マンハッタンのホテルで働くノラ・ワイルダーは、なぜか恋愛運に恵まれない30代の独身女性。親友のオードリーはノラが紹介したマークと結婚し、自分がマークと結婚しなかったことを後悔する始末。ホテルの客で俳優のニック・ゲーブルと恋仲になったかと思ったのに、彼はテレビで女優と熱愛中であることを告白。母親ヴィヴィアンの紹介で会った男性は、別れたばかりの彼女への未練を未だに断ち切れずにいる。
 恋愛に臆病になっていくノラだったが、ある時彼女は同僚に半ば強制的に誘われて訪れたホームパーティで、年下のフランス人男性ジュリアンと出会う。出会っていきなり強引なまでに積極的で情熱的なジュリアンの誘いに戸惑うノラは、最初は適当にはぐらかしていた。しかしやがて、ジュリアンと一緒に過ごすうちに、ノラは次第にジュリアンに惹かれていく。
 頑なだった気持ちはほぐれていき、ノラはジュリアンに対する自分の気持ちに素直になり始める。ところが、そんな矢先ジュリアンからパリに帰らなくてはならないと告げられるノラ。彼は一緒にパリに行こうと誘うが、ニューヨークでの生活や仕事を捨てきれないノラは拒否してしまう。そして、ジュリアンはひとりパリに帰ってしまった。残されたノラの心には、ただただジュリアンがいなくなった喪失感だけが残った。そして、ノラはついにオードリーと共にジュリアンを探しにパリへ向かう決意をするのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    今年の流行語大賞にも選ばれた“アラフォー(=around forty)”を主人公に据えた、ジョン・カサヴェテス監督の娘ゾーイ・カサヴェテスの初監督作品。監督もまたアラフォー世代の女性であり、さぞかし女性客がほとんどだろうと覚悟して銀座テアトルシネマへ向かったのが、意外にも男性客が半数近くを占めていた。そして、公開最初の水曜日にもかかわらず、空席が多かったのもまた意外だった。
 作品の第一印象は、ニューヨークを舞台に描かれているにもかかわらずなぜかヨーロッパを思わせる雰囲気が漂うのが心地いい。主人公のノラを演じたパーカー・ポージーは“インディペンデントの女王”という異名を持つほどの女優だとは全く知らず、彼女の演技を観るのもこれが初めて・・・・・と思ったら、実は『ユー・ガット・メール』にも出演していたらしい。ちょっとサンドラ・ブロックを思わせる彼女、時折見せる表情は美しく見えるのだが、時には実年齢異常に老けて見えたりもして、素直に好みとは言いかねる女優だ。スリムを通り越してあまりに細過ぎる体型以外にはこれといって目を惹くような特徴もないため、次に何かの作品で彼女を観たとしても気づかないかもしれない。
 一方の相手役メルヴィル・プポーだが、彼にもまた『ゼロ時間の謎』のギヨーム役ですでにお目にかかっていたことを後から知ったのだが、観ている時にはそのことに全く気づかなかった。まぁ、ぶっちゃけ男には気づこうが気づくまいがどうだっていいんだけどね(笑)。