評     価  

 
       
File No. 0893  
       
製作年 / 公開日   2008年 / 2008年12月26日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   アレクサンドル・アジャ  
       
上 映 時 間   111分  
       
公開時コピー  
感じる。その奥に秘められた存在を
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   キーファ・サザーランド [as ベン・カーソン]
ポーラ・パットン [as エイミー・カーソン]
エイミー・スマート [as アンジェラ・カーソン]
メアリー・ベス・ペイル
ジョン・シュラプネル
ジェイソン・フレミング
キャメロン・ボイス
エリカ・グラック
 
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あ ら す じ    ニューヨーク市警の刑事ベン・カーソンは、1年前に同僚を誤って射殺してしまったために停職処分となり、妹アンジェラの部屋で妻や2人の子供とは離れて生活していた。一時期はアルコールにおぼれていた彼も今は酒を断ち、社会復帰の第一歩として夜警の仕事に就くこととなった。彼が警備することになったのは、ニューヨークの6番街の一角にあるメイフラワー・デパートだった。
 メイフラワー・デパートでは5年前に大火災が起こり、大勢の死者を出したために今は閉鎖されていたが、保険の手続きか未だに行われていないために当時のままの状態で保存されていた。異様な雰囲気が満たされたデパートで仕事を始めたベンの目に留まったのは、ベンの前任者である警備員がのぞき込んで以来異常を来したという大きな鏡だった。
 ベンもやはり鏡が引き寄せる力に抗うことが出来ず、鏡をまじまじと見つめてしまう。すると、鏡はベンに対して幻覚とは思えない光景を映し出すばかりでなく、全身が焼けるような苦痛をもたらすのだった。それ以来ベンは鏡を極度に恐れるようになるが、やがて鏡はベンの周囲に襲いかかった。アンジェラが自宅のバスルームで遺体となって発見されたのだ。
 ベンは妻のエイミーや子供たちに危害が及ぶのを恐れ、エイミーの留守宅を訪れて家の中にある鏡をすべて運び出そうとした。しかし、帰宅したエイミーはそんなベンを見て、妹を失ったショックから精神を病んでいると思い込み、ベンの意図を理解しようとしなかった。しかしやがて、エイミーもベンが正気だったと認めざるを得ないような異変が家の中で起きるのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    先日のジェシカ・アルバ主演『アイズ』といいこの作品といい、最近は韓国作品のハリウッドリメイク版がやたらと目立つ気がする。現在のハリウッドは、そこまで作品の題材が枯渇してしまっているのだろうか。中国の代表的な歴史小説『三国志』の「赤壁の戦い」を映像化した『レッドクリフ』が日本でもこれだけヒットする今、下手をするとハリウッド版『関ヶ原の戦い』やハリウッド版『織田信長』すら登場しかねない、そんな危惧すら覚える。
 それはともかく、オリジナルの韓国版『鏡の中』は観ていないために比較は出来ないが、ホラー作品としてはそこそこのレベルに仕上がっていると思う。相変わらず「音」で驚かせようという傾向は見られるのだが、東洋の作品を上手く取り込んでNYが舞台でも全く違和感なく観ていられる。結局、鏡が起こす超常現象の原因がああいうオチになるのは仕方ないが、果たしてオリジナル版ではどうだったのか興味がある。そして、ハッキリと結論を出さずに敢えて観る者の想像に結末を委ねるようなラストシーンは印象的だ。