評     価  

 
       
File No. 0899  
       
製作年 / 公開日   2008年 / 2009年01月10日  
       
製  作  国   アメリカ / フランス / スペイン  
       
監      督   スティーヴン・ソダーバーグ  
       
上 映 時 間   134分  
       
公開時コピー  
かつて、本気で世界を変えようとした男がいた
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   ベニチオ・デル・トロ [as エルネスト・チェ・ゲバラ]
デミアン・ビチル [as フィデル・カストロ]
サンティアゴ・カブレラ [as カミロ・シエンフエゴス]
エルビラ・ミンゲス [as セリア・サンチェス]
ジュリア・オーモンド [as リサ・ハワード]
カタリーナ・サンディノ・モレノ [as アレイダ・マルチ]
ロドリゴ・サントロ [as ラウル・カストロ]
 
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あ ら す じ    1955年、貧しい人々を助けようと志すアルゼンチン人の青年医師エルネスト(チェ)・ゲバラは、放浪中のメキシコでフィデル・カストロと運命的な出会いを果たす。キューバの革命を画策するカストロに共感を覚えたチェは、わずか82人で海を渡りキューバ政府軍と戦うというカストロの作戦に同意し、すぐにゲリラ戦の指揮を執るようになる。軍医としてゲリラ戦に参加したチェ・ゲバラは、女性と子供には愛情をもって接し、若い兵士には読み書きを教え、裏切り者には容赦ないが負傷者には敵味方の別なく救いの手を差し伸べるのだった。
 やがてその優れた統率力が頭角を現し、司令官として部隊を率いることになったチェは、カストロからキューバ革命の要となる戦いを任せられるのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    久しぶりに辛〜い作品だった。確かに疲れてはいたものの、通常だったら睡魔と必死で闘うところが、この作品は完全に闘いを放棄してしまい「観る」ことを途中で諦めてしまった。その最大の原因は、あまりに単調すぎる展開にある。史実に忠実たらんとするのはわからないでもない。だが、これは映画であってドキュメンタリーではないのだ。単に史実を忠実に再現するだけであれば、現存するチェ本人の映像を編集した方がよっぽどいいだろうし、あるいはチェの伝記でも読んだ方がマシだ。しかし、私を含む劇場へ足を運んだ観客の大半は映画緒観に来ていたのだ。そして、敢えて料金を払ってまで観るべき「映画」なのかという点が大いに疑問なのだ。
 そもそも、登場人物の誰が誰なのか、判別に苦しむことこの上ない。最初の1時間くらいは目を閉じないように睡魔と苦闘しながらでも観ていたのだが、結局カストロが誰なのかが未だにわからずじまいだ。そして、人物が判別できない以上、意味を理解することもままならないわけで、それが睡魔との闘いを放棄した最大の理由なのだ。加えて、単なる情景の描写に終始する映像からは、チェのカリスマやその人物像が伝わってこなかった。簡単に言えば、「面白くない」の一言に尽きると思う。映画の本質はやはり娯楽なのだから、決して苦しんでまで観るものではないだろう。チェ・ゲバラという人物の評価と作品の評価はあくまで別物なのだ。もしも万全の体調で臨んだとしても、やはり評価は変わらないと思う。そして、この作品をふまえた上で、『チェ 39歳別れの手紙』はおそらく観ないだろうと思う。