評     価  

 
       
File No. 0909  
       
製作年 / 公開日   2008年 / 2009年01月24日  
       
製  作  国   アメリカ / イギリス  
       
監      督   サム・メンデス  
       
上 映 時 間   119分  
       
公開時コピー  
それは
誰もが逃れられない<運命の愛>
あなたの最愛のひとは
あなたを愛していますか
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   レオナルド・ディカプリオ [as フランク・ウィーラー]
ケイト・ウィンスレット [as エイプリル・ウィーラー]
キャシー・ベイツ [as ヘレン・ギヴィングス]
マイケル・シャノン [as ジョン・ギヴィングス]
キャリス・ハーン [as ミリー・キャンベル]
デヴィッド・ハーバー [as シェップ・キャンベル]
ゾーイ・カザン [as モーリーン・グラブ]
ディラン・ベイカー [as ジャック・オードウェイ]
ジェイ・O・サンダース [as バート・ポラック]
リチャード・イーストン [as ギヴィングス氏]
マックス・ベイカー [as ヴィンス・ラスロップ]
マックス・カセラ [as エド・スモール]
 
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あ ら す じ    1950年代のアメリカ。コネチカット州の郊外レボリューショナリー・ロードにある閑静な住宅街に暮らすフランクエイプリルのウィーラー夫妻は、2人の子供にも恵まれ周囲も羨む理想のカップルだった。しかし、事務機会社で働く平凡な会社員という現実を受け止めていたフランクに対し、エイプリルは結婚時に思い描いていた“素晴らしい人生”とかけ離れた生活を送ることに苛立ちと不満を隠すことができずにいた。
 フランクの30歳の誕生日、彼は社内の若いタイピストモーリーンと関係を持ってしまう。彼女の部屋から帰宅すると、なぜかドレスアップしたエイプリルが笑顔でフランクを出迎えた。彼の誕生日を祝うためだった。そして、エイプリルはフランクに重大な決意を告げた。「みんなでパリで暮らしましょう」と。当分の間働かなくとも暮らせる蓄えはあるし、パリでは外交官秘書の仕事で自分が稼ぐからフランクには自由に生きて欲しい、そんな妻の強い言葉に、最初は動揺したフランクもエイプリルの申し出に賛同し、一家でのパリ行きを決意した。
 パリへ移住の決意を話す2人に対する、周囲の目は冷ややかだった。そして、折り悪く2人の決意を揺るがすような事態が発生した。フランクがやっつけ仕事程度にこなした成果が認められ、取引先から破格の待遇での引き抜きの話が持ち上がったのだった。加えて、エイプリルが3人目の子供を身ごもっていたことがわかった。フランクの移住の決意は揺らぎ始めるが、エイプリルはあくまで移住を決行したいと願った。2人の間に生じた亀裂は、やがて思いもかけない状況へと発展するのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    当初はディカプリオとケイトの単純なラブストーリーだと思っていた。しかし、メディアで報道されているのを観るにつけ、これはタダ物ではないと思い気合いを入れて劇場に臨んだ作品。観終えた最初の感想はと言えば、これはかなりコワい作品であるということと、ケイト・ウィンスレットの演技に圧倒されっぱなしだったということ。  ケイト・ウィンスレットの微妙な表情の演技は見事と言うほかなく、特に最後の朝にフランクと会話を交わす際の演技は圧巻で、彼女の一挙手一投足から目が離せない。そして、その朝のシーンこそ、この作品最大の山場で、観ている者は転落すれば即死という綱渡りを強要されているような、この上ない緊迫感に囚われること必至だ。もちろんケイトだけではなく、ディカプリオの演技も相俟ってこその作品であることはもちろんなのだが。  そのディカプリオの演技だが、この作品に限って言えば、不思議と彼の言動がすべて予想がついてしまう。そのとき彼がどう感じていて、次にどういう言動に移るかが読めるのだ。それはすなわちフランクというキャラクターが、私を含む一般的な俗物的な男性の象徴のような存在であるためだろうと思われる。そして、そう思わせる彼の演技も、やはり平凡ならざるものであるというべきだろう。