評     価  

 
       
File No. 0912  
       
製作年 / 公開日   2007年 / 2009年01月31日  
       
製  作  国   レバノン / フランス  
       
監      督   ナディーン・ラバキー  
       
上 映 時 間   96分  
       
公開時コピー   街の小さなエステサロン
ここは、美しさよりも大切なものがみつかる場所
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   ナディーン・ラバキー [as ラヤール]
ヤスミン・アル=マスリー [as ニスリン]
ジョアンナ・ムカルゼル [as リマ]
ジゼル・アウワード [as ジャマル]
シハーム・ハッダード [as ローズ]
 
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あ ら す じ    レバノンのベイルートにある、小さなエステサロン。オーナーで30歳の独身女性ラヤールは、既婚男性との不倫に振り回されていた。しかし、親には嘘をついていたために、顔を合わせると結婚を催促されていた。ヘア担当のイスラム教徒ニスリンは、結婚を前にフィアンセに過去の秘密を打ち明けられず苦しんでいた。長髪の美しい顧客に惹かれる自分に戸惑うシャンプー担当のリマ。常連客のジャマルは結婚生活に行き詰まり、女優に活路を見出そうとオーディションを受け続けるがうまくいかず、年齢を重ねる自分を受け入れられずにいた。近所で洋服の仕立てを営む老女ローズは、同居する姉の世話で人生を棒にしたと失望を募らせている中、素敵な老紳士の客が訪れて女性としての自分に目覚める。
 様々な悩みや秘密を抱えた5人の女性たち。そんな彼女たちの人生が今、動き始める・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    エステサロンが舞台でなぜキャラメルなのか全く想像がつかなかったが、作品を観てやっと意味がわかった。アツアツのキャラメルを肌に貼り付け、勢いよく引っ剥がすことで脱毛するらしい。登場人物も顔をしかめているように結構痛いと思う、いや、絶対に痛いはず(笑)。おそらく、というよりも間違いなく、日本のエステではそんな乱暴な方法で脱毛しないだろう。
 レバノンの映画は初めて観るが、特に中東やイスラム教文化を強く感じさせるような描写もなく、あたかもフランス映画を観ているように違和感なく入り込めたのは良かった。そして、登場する女性がそれぞれ個性的で楽しませてくれる。中でも、脚本・監督・主演の3役をこなしたナディーン・ラバキーの大きな目が、忘れられない強烈なインパクトを与えてくれた。そしてもうひとり、リマを演じたジョアンナ・ムカルゼルの可愛らしさもまた印象に残っている。特に盛り上がりもなく淡々と物語が進むために途中の中だるみが少々眠気を誘うものの、女性監督らしい細やかさが感じられるこの手の作品は悪くないと思う。