評     価  

 
       
File No. 0921  
       
製作年 / 公開日   2008年 / 209年02月14日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   デヴィッド・エアー  
       
上 映 時 間   109分  
       
公開時コピー   最後に頼れるのは、魂か、弾丸か。  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   キアヌ・リーヴス [as トム・ラドロー]
フォレスト・ウィッテカー [as ジャック・ワンダー]
ヒュー・ローリー [as ジェームズ・ビッグス]
クリス・エヴァンス [as ポーロ・ディスカント]
コモン [as コーツ]
ザ・ゲーム [as グリル]
マルタ・イガレータ [as グレイス・ガルシア]
ナオミ・ハリス [as リンダ・ワシントン]
 
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あ ら す じ    ロス市警のトム・ラドローは事件解決のためには手段を選ばず、凶悪犯を法ではなく自らの銃で裁くという、いわゆる必要悪的な一匹狼の警官だった。そんな彼が問題沙汰になることもなく自らのルールを貫くことができたのは、上司のワンダー警部の後ろ盾があったためだった。トムが必要な存在であり頼りにしていたワンダーは、トムの強引なやり方が外部に漏れないよう、必ず後処理をしてくれる。2人は互いに持ちつ持たれつの関係だったのだ。
 そんなある日、トムはワンダーが本部長に昇進した祝いの席で、かつてコンビを組んでいたワシントンがチームを外されたことを恨みに思い、内部調査部のビッグスにトムの違法捜査を密告しているとの噂を耳にする。トムは噂の真偽を本人に直接確かめようと、ワシントンを尾行してとあるコンビニエンスストアに立ち入った時に事件が起きた。彼らの後から2人組の覆面強盗が店に押し入り、いきなり銃を乱射し始めたのだ。あっという間に店長は射殺され、次にワシントンも全身に銃弾を浴びせられてしまう。すると、覆面強盗は残ったトムには目もくれずに店を退散し姿をくらましてしまう。
 強盗を雇って自分に不利な密告をしていたワシントンを殺させたした、という疑惑からトムを守るため、ワンダーは監視カメラの映像が録画されたディスクを処分した。そして、事態が収拾するまでトムを苦情相談所の窓口担当に移動させた。トムは事務職をこなしながらも、事件を担当するディスカントから情報を入手する。それによると、犯人はDNA鑑定から以前逮捕された際にワシントンのおかげで釈放されたというフリーモントとコーツであることを知る。
 犯人が自分達を釈放してくれた警官を殺したという不自然さに加え、5万ドルという大金や押収したヘロインを着服した痕跡がワシントンの身辺から見つかったために、事件は単純な強盗殺人から一転して警察内部の不正が絡んでいる可能性が出てきた。トムはディスカントを巻き込んで、ワシントン殺害の真相を彼の流儀に則って開始するのだが・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    かなり血が飛び散るために少々グロいシーン(特に、ワシントンやディスカントの撃たれ方はスプラッタ映画のよう)もあるものの、単純明快なストーリーで予想外に面白かった。前回は宇宙人だったキアヌが今回演じるのはルール無用の一匹狼的な刑事で、彼は無理して演技で魅せるような真似はせずにこういうアクションの方が似合っていると思う。
 それにしても、『コンスタンティン』ではのべつまくなしにタバコをふかし、あたかも喫煙に対するアンチテーゼが主題とでも言わんばかりのキアヌが、この作品ではアルコールを栄養ドリンクでもあるかのごとく、車の運転中にまで飲むのはやり過ぎではないか?喫煙や飲酒を推奨するかのような映像は今後減っていくだろうし、事実喫煙シーンは確実に少なくなっている。飲酒も嗜む程度ならともかく、依存症とも受け取れるようなキャラクターはやはり徐々に減っていくように思える。
 二転三転するストーリー展開は小気味よく、準主役的な役割のフォレスト・ウィッテカーはやはり上手い。ただ、トムの妻が亡くなったというエピソードはハッキリ言って蛇足で、恋人である看護師のグレイスの存在も作品に寄与する度合いは著しく小さく思える。まぁ、野郎ばかりの作品だから、目の保養の意味でも美人が登場するのは大歓迎なのだが(笑)。