評     価  

 
       
File No. 0926  
       
製作年 / 公開日   2008年 / 2009年02月28日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   ケラリーノ・サンドロヴィッチ  
       
上 映 時 間   110分  
       
公開時コピー  
がけっぷちアイドルが警察署長に就任
元カレは連続殺人犯!?
キュートでミラクルな猛毒ポリス・コメディ
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   成海 璃子 [as 円城寺アヤメ]
永山 絢斗 [as 恩田春樹]
段田 安則 [as 加藤吾郎]
犬山 イヌコ [as 風間涼子]
山崎 一 [as 常住]

奥菜 恵 [as マリィ]
大倉 孝二 [as 立木]
安藤 サクラ [as 耳川モモ]
市川 由衣 [as コンビニのバイト]
佐藤 江梨子 [as 春樹に殺される女]
田中 要次 [as 芸能プロ社長]
串田 和美 [as 海藤副所長]
 
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あ ら す じ    売れないアイドルの円城寺アヤメは自分が載っているグラビア雑誌「Nadeshiko」をコンビニで立ち読みして愕然となった。自分と一緒にスカウトされた同級生の耳川モモは表紙を飾っているというのに、アヤメのページだけが逆さまに印刷されていたのだ。ついついそのまま「Nadeshiko」を万引きしてしまったアヤメは、マネージャーの風間の命令で見越婆警察署の一日署長を押しつけられてしまった。「タレントのお手つきは一日署長で帳消しに」が業界の通例だというのだ。
 一日署長だから深夜の0時まで、と見越婆警察署に缶詰にされたアヤメを担当する事になった刑事は、なんとアヤメの元カレの春樹だった!春樹には相手の女性を愛するあまり殺してしまうという殺人癖があり、アヤメも一度カレに殺されそうになっていたのだ。そしてその日も、春樹は女性をベランダから突き落として殺しており、アヤメはその場を目撃した男加藤から犯人を描いたスケッチブックを受け取っていたのだ。
 春樹と女が現場のマンションでもみ合っていた時、隣の部屋ではマリィ常住立木の3人組がコンビニ強盗を計画していた。そして、その夜3人が押し込んだコンビニには、偶然にも仕事を抜け出したモモと彼女を連れ戻しに来た風間がいて、さらに偶然にも2人が人質として拉致されてしまった。一方のアヤメは自分に指示を求めてくる署員たちにパニクる一方だったが、トイレで聞いた2人の署員の会話に俄然やる気を出し、人質救出の陣頭に立って現場に向かうのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    久しぶりに観た天才女優・成海璃子の主演作は本人初挑戦のコメディ作品。バラバラなパズルのピースが提示され、それがひとつひとつ見事に組み上がっていくような脚本が素晴らしい。私は成海璃子主演と言うこともあり充分満足だったが、KERA監督自身も語っていた通り好き嫌いは分かれるだろうと思われる。
 成海璃子のコメディエンヌぶりはまずまずなのだが、何をやっても自信が持てない円城寺アヤメという役柄のためか、心なしかいつもより抑え気味に演じているように感じられた。そうは言っても魅せるところは魅せる、笑わせるところは笑わせる演技はさすがで、特に自転車の子供を襲撃するシーンなどは爆笑せずにいられない。仲間由紀恵が『TRICK』でブレイクしたように、コメディが演じられる資質は絶対に必要だと思うから、成海璃子にとってもこの作品は新たなひとつのステップを昇るきっかけになるのではないだろうか。
 成海璃子の脇を固める俳優陣が豪華で、特にサトエリや市川由衣、麻生久美子ら主演クラスの女優が思いがけないチョイ役で出演しているのは贅沢だ。個人的には奥菜恵扮するマリィと大倉孝二扮する立木の掛け合いが非常に面白く、テンションが異様に高いキレまくりのマリィが気に入った。復帰してからの奥菜恵は、広末涼子同様に女優として磨きがかかったように思え、今後も期待できそうだ。