評     価  

 
       
File No. 0942  
       
製作年 / 公開日   2008年 / 2009年03月20日  
       
製  作  国   日  本 / 中  国
シンガポール / 韓  国
 
       
監      督   リー・チーガイ  
       
上 映 時 間   105分  
       
公開時コピー   どんな運命も、踊ってみせる。  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   黒木 メイサ [as 宮本すばる]
Ara [as リズ・パーク]
平岡 祐太 [as コーヘイ]
佐野 光来 [as 呉羽真奈]
前田 健 [as サダ]
筧 利夫 [as 天野]
桃井 かおり [as 日比野五十鈴]
 
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あ ら す じ    幼くして母を亡くし、今また双子の弟和馬も母と同じ脳腫瘍で失ってしまった少女・宮本すばる。そんは、黒猫に導かれるかのように訪れた場末の小劇場“バレ・ガルニエ”で、オーナーの日比野五十鈴と出会う。そして、この出会いがその後のすばるの運命を大きく変えていく。
 “バレ・ガルニエ”で五十鈴や先輩ダンサーのサダらから教わる一方で、すばるは幼馴染み呉羽真奈の母親でもある呉羽先生の指導を受け、その才能を徐々に開花させていく。そんなすばるが“バレ・ガルニエ”で急遽踊ったボレロを見ていたのが、アメリカン・バレエ・シアターリズ・パークだった。そして、すばるがいつか自分のライバルになると感じたリズは、すばるが少しでも早く自分と同じ舞台で戦えるようになるべく手助けをするようになる。
 やがてすばるは初舞台を迎えるが、直前で震えが止まらないすばるを支えたのは、一緒に初舞台を迎えることとなった真奈だった。そして、舞台に立ったすばるは、それまで震えていたとは思えないような見事な踊りを披露し、舞台デビューは見事成功を収めた。そしてすばるは次の目標に、リズから聞かされた上海で開催されるバレエ・コンクールを選んだ。著名ダンサーである天野の指導を受け、すばるは上海でリズ、真奈との真剣勝負に臨む・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    ビッグコミック・スピリッツに連載されていた同名コミックを実写化した作品。連載当初は欠かさず読んでいたものの、ある時連載が中断されたために、次第にその存在すら完璧に忘れ去ってしまっていた。後で知ったところによると、連載の中断は5年にも及び(5年もあれば自慢じゃないが私の記憶から完全に消滅するのには充分過ぎる)、そんな原作が果たしてオフィシャルサイトに書いてあるような「バレエ漫画の常識を覆す大ヒットコミックス」だったかと言われると大いに疑問だ。画はお世辞にも綺麗とは言えず、バレエという華麗な世界を描くにはあまりにもお粗末なタッチだったことだけはしっかりと記憶に残っている。
 原作のすばるは黒木メイサほどの美人ではない(そう感じるのは作画の稚拙さ故かもしれない)と記憶しているのだが、彼女の演じるすばるは決して悪くない。いや、ハッキリ言って大歓迎だ。桃井かおりが演じる日比野五十鈴もいい。なのに、ひとり作品のイメージを損ねるような配役のために、後半を台無しにした感があるのが筧利夫だ。彼が真剣に演じれば演じるほど、どうしてもコミカルに見えて仕方ないのは私だけだろうか?原作の天野のイメージは微塵も残っていないが、例えば椎名桔平とかに演じさせた方が遙かにまともだったように思える。また、ダンスシーンが中心になるのはやむを得ないのだが、そのために登場人物のキャラクターが読み取れず、例えばすばると真奈の関係や、亡くなった和馬がすばるにとってどういう影響を与えているかがハッキリと読み取れないのは辛い。それに、すばるは踊りを始めた時から天才としての才能を見せつけたように受け取れるが、実際には彼女が才能を発揮するまでには紆余曲折があったような気がするのだが・・・・・。わずか105分の尺に収めるには、あれもこれもと欲張りすぎの感があるのは否めない。これでは、単にひとりのバレエの天才が苦労もせずに成功していく、面白くも何ともないサクセス・ストーリーにしか受け取れないのが残念だ。