評 価
File No.
0943
製作年 / 公開日
2008年 / 2009年03月21日
製 作 国
アメリカ
監 督
ダーレン・リン・バウズマン
上 映 時 間
98分
公開時コピー
シャイロ、眩しい世界は、こんなにも残酷で哀しい。
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
アレクサ・ヴェガ
[as シャイロ・ウォレス]
アンソニー・スチュワート・ヘッド
[as ネイサン・ウォレス]
サラ・ブライトマン
[as ブラインド・マグ]
パリス・ヒルトン
[as アンバー・スウィート]
オウガー
[as パヴィ・ラルゴ]
テランス・ズダニッチ
[as 案内人]
ポール・ソルヴィノ
[as ロッティ・ラルゴ]
サラ・パワー
[as マーニ]
ビル・モーズリィ
[as ルイジ・ラルゴ]
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あ ら す じ
2056年、人々を死に至らしめる奇病が蔓延し、世界は混沌の真っただ中にあった。病から助かる手立てはひとつ、
ロッティ・ラルゴ
が経営する医療会社ジーン社による臓器移植を受けることで、誰でも金さえ出せば好きな臓器を手に入れることができた。しかしその反面、移植は受けたものの高額な料金を払えなくなる患者も増え、これに対してジーン社は“レポマン”と呼ばれる臓器の回収屋すなわち殺し屋を送り込んで、不払いの患者から容赦なく臓器を奪い取るのだった。
17歳の少女
シャイロ
は、母の命を奪ったのと同じ血液の難病を抱え、医者である父
ネイサン
からは外出を禁じられ、生まれて以来一度も家の外の世界を見たことがなかった。ある日、そんなシャイロにロッティから連絡が入る。シャイロの難病を治す薬を提供するというのだ。この話には実は裏があった。シャイロの亡き母
マーニ
はかつてロッティの恋人であり、自ら不治の病で刻一刻と死に近づくロッティは、実の息子
ルイジ
や
パヴィ
、実の娘の
アンバー
を差し置いて、シャイロに全財産を譲ろうと考えていたのだ。
一方、シャイロの父ネイサンにも娘には明かせない秘密があった。それは、ロッティの依頼を受けてある仕事を行っていたことだった。ネイサンはシャイロがロッティに呼び出されたことを知り、娘を連れ戻すと同時にロッティの依頼を今後は断るつもりでジーン社へ向かった。ところが、あろう事か娘のシャイロに出会い頭を殴打されてしまう。なぜなら、ネイサンがロッティの依頼を宇受けて行っていた仕事とは実はレポマンであり、ネイサンはレポマンの格好のままシャイロと出会ってしまったからだった。サラにシャイロはジーン社のオペラ会場で、ロッティからさらに隠されたネイサンの秘密を聞かされてしまう・・・・・。
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たぴおか的コメント
作品を観ずに衝動的に壁紙を使ったのだが、もしも観た後だったら壁紙には使わなかったかも知れない(笑)。何よりも驚いたのは、初日のシネマライズで観客は多く見積もっても20名、席は完璧にガラガラだったことだ。音楽プロデューサーにYOSHIKI、そしてあのお騒がせセレブのパリス・ヒルトンが出演と、話題がないわけではないのに・・・・・。私がいつも陣取る2階席の最前列には、私以外にはたった1名。かつてこれほどシネマライズがガラ空きだったのは記憶にない。初日でこの有様では、興行が1週間で打ち切られてしまうのではないか、そんな危惧すら感じてしまった。
作品自体は悪くはない。まぁ、積極的に「良かった」とも言えないのだが。タイトルのレポとは作品に登場するレポマンのことで、レポマン=“
repo man
”とはアメリカの俗語で代金が回収不能となった商品の取り戻し屋のこと。この作品では、臓器移植会社が代金を払えない顧客から臓器を取り戻すのだ。と、ここまで言えば内容は推して知るべしだろう。とにかく凄まじいまでの音楽の嵐で、今まで音楽が無くて寂しく感じたことは多々あるが、音楽が途絶えてこれほどホッとした作品も記憶にない。そして、ホラーだということは予め知っていたのだが、まさかスプラッタだったとは・・・・・全体的に『アンダーワールド』のようなブルーグレーに彩られた中で、血は飛び散るは、内蔵はえぐり出すはと、グロいシーンのオンパレードにはさすがに感覚が麻痺してしまい、しまいにはもう心臓がえぐられようが腸が引きずり出されようが何も感じなくなっていた。
そんな中で、主役のシャイロを演じたアレクサ・ヴェガと、世界的な歌姫で映画初出演となるサラ・ブライトマンが光っていた。もっとも、サラ・ブライトマン扮するブラインド・マグも、ラストでは結構エグいシーンを披露してくれてはいるが、それでもその歌声は群を抜いて圧巻。そして、アレクサ・ヴェガの張りのあるソプラノも美しい。あれほど残酷シーンが満載にもかかわらず、観終えた後に不思議と不愉快な思いは残らなかった。ただ、クドイようだが初日であの客数はあまりに寂し過ぎる。それだけが非常に残念だった。