評     価  

 
       
File No. 0948  
       
製作年 / 公開日   2008年 / 2009年03月28日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   野伏 翔  
       
上 映 時 間   105分  
       
公開時コピー   私から誘いました・・・言ってる意味、分かるよね。  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   多岐川 華子 [as 成島梨生]
山田 健太 [as 穂波佑介]
石黒 賢 [as 穂波軍司]
麻生 祐未 [as 成島文]
石村 とも子 [as 穂波美永子]
島 かおり [as 佑介の祖母]
和田 幸奈
中野 勇士
神崎 里奈
中尾 有希
竜 雷太 [as 佑介の祖父]
 
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あ ら す じ    15歳の穂波佑介は、ペンション経営を始める両親に連れられて、東京から山梨の山間の町に越してきた。そして、着くとすぐに佑介は、父軍司に連れられて、18歳の娘梨生と未亡人で継母のが暮らす成島宅を訪れる。成島家は葡萄園を経営していたが、主が亡くなり閉園に追い込まれたため、最後に作られたワインを安くで譲ってもらえるとのことで、ワインを引き取るためだった。
 梨生は綾に対しては異様なまでに反抗的で、その一方では蠱惑的な魅力で周囲の男たちを想うがままに操る奔放な生活を送っていた。そして、梨生は会って早々に佑介にもアプローチをかけてくる。初めて接する歳上の女性に佑介は、戸惑いと嫌悪感を抱きながらも、なぜか惹かれてしまう。そして、そんな佑介の気持ちを見透かすように、さらに佑介を誘惑するような態度で接するようになるのだった。
 そんなある日、佑介は自転車で走っていて、サンダルで靴擦れを起こした梨生と偶然に出会う。佑介は梨生を送っていこうとしたが、恋人を呼んで車で送ってもらうからと、梨生は佑介の申し出を断った。しかし、梨生を迎えに来たのが恋人ではなく、父軍司であることを佑介は目の当たりにしてしまう・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    原作はロシアの文豪ツルゲーネフの小説『初恋』だが、残念ながら私は読んでいない。ただ、主人公の少年が女性に恋をするが、ある日その女性が想う相手が自分の父だと知りショックを受ける、程度のあらすじは知っていた。そして、実際に観てみると、どうやら私が知っている程度の基本は抑えながらも、完全に日本向けにアレンジされているようだった。
 10代の少年にとって年上の女性は理解不能な生き物で、得てしてそういう未知の部分に惹かれるものだ。ましてそれが初恋とあればなおさらのことで、梨生に嫌悪感を抱きながらもどうしても惹かれてしまう、そんな佑介の気持ちが伝わってきて、同い年の頃の自分を思い出して、ちょっと甘酸っぱいような想いがこみ上げてくるのがいい。一方の梨生は・・・・・なぜ継母とはいえあそこまで文に反発するのか、なぜ佑介の父軍司にたいしてああいう行動をとったのか、今の年齢の私にとっても、その言動が今ひとつ意味不明(笑)・・・・・。  主演の多岐川華子はその名前から分かる通り、最近は全く見かけなくなったあの多岐川裕美の娘なのだが、多岐川裕美よりはむしろ亡くなった父親の阿知波信介氏(ウルトラセブンのソガ隊員)に似ているように思える。ちょっとキツめ顔立ちは表情によっては工藤夕貴にも見え、そのルックスには不似合いなちょっと舌足らず気味のしゃべり方をする女優だ。それを魅力と受け取るか逆に受け取るかは意見が分かれると思うが、ちなみに私は後者に属する。
 演技もそれほど上手いとは思えず、彼女よりも相手役の山田健太君(ちょっとメタボ気味?顔も体格も渡辺徹にソックリ)の方が頑張っていたと思う。彼が目指す俳優は西田敏行だそうだが、演技を見習うのは大いに結構だが、体格までも見習わないように今から節制した方がいいと思う(笑)。