評     価  

 
       
File No. 0952  
       
製作年 / 公開日   2009年 / 2009年03月28日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   長谷部 安春  
       
上 映 時 間   105分  
       
公開時コピー  
私が今、亡き妻にしてやれることは、<真相>を暴くことだけです
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   六角 精児 [as 米沢守]
萩原 聖人 [as 相原誠]
市川 染五郎 [as 天野達之]
紺野 まひる [as 真鍋知子/米沢知子]
片桐 はいり [as 高橋早苗]
伊武 雅刀 [as 設楽光治朗]
鈴木 砂羽 [as 亀山美和子]
益戸 育江 [as 宮部たまき]
川原 和久 [as 伊丹憲一]
大谷 亮介 [as 三浦信輔]
山中 崇史 [as 芹沢慶二]
山西 惇 [as 角田六郎]
神保 悟志 [as 大河内春樹]
小野 了 [as 中園照生]
片桐 竜次 [as 内村完爾]
水谷 豊 [as 杉下右京]
寺脇 康文 [as 亀山薫]
 
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あ ら す じ    鑑識課員の米沢守は、特命係の杉下右京亀山薫が担当した東京ビッグシティマラソンの事件で、マラソン会場に集まった人々の中から顔判定によって犯人を探していた際に、思いがけない人物の顔を見つける。それは、離婚届を遺して姿を消した米沢の元妻・知子の顔だった。早速米沢はマラソン会場に向かい、職権を乱用して知子の現住所を探り当てる。そして、再婚したためなのか彼女の姓は真鍋となっていた。
 米沢は知子の住所を訪ねるが、アパートの前まで来ながらもそのまま知子に会わずに帰ってしまう。そしてその翌日、知子が亡くなったという知らせが入り、米沢は呆然となる。死因は青酸カリ中毒死で、自殺か他殺かを警察も決めかねていた。現場に呼び出された米沢は、こっそりと痛いから毛髪を採取して血液型を調べた。するとその結果、遺体で発見されたのは意外にも彼の元妻と瓜二つで名前まで同じ別人だった。
 そんな米沢元に、所轄の刑事相原誠が訪ねてくる。会うや否や米沢に被害者のことを食ってかかるように詰問する相原は、被害者真鍋知子の本当の元夫だったのだ。彼女が自殺との結論に疑問を感じていた米沢は、相原と共に非公式の捜査を開始した。知子が自殺するはずがないとの相原の主張を受け、怨恨で殺されたのではないかと考えた2人は、知子の勤務先である警察の外郭団体・青少年防犯協会に乗り込む。彼女の同僚で先輩の高橋早苗は、知子が人に恨まれるとは思えないと語る一方で、知子の上司で経理課長の天野達之から、知子が理事長の設楽からセクハラを受けていたとの有力な証言を得た。
 青防協は警察の天下り先で、設楽が青防協に天下ったのはセクハラが原因だったことを知り、2人は設楽に対する疑いを深める。ところが、警察上層部へ設楽が働きかけたために、米沢と相原に捜査中止の圧力がかかってしまう・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    あまり期待はしていなかったのだが、意外にこれが面白い。少なくとも、某お台場テレビの『踊る大捜査線』のスピンオフ・シリーズよりは遙かに面白いと思う。そもそも、『踊る』シリーズは娯楽性に重きが置かれているのに対して、『相棒』シリーズはあくまで事件の捜査中心で描かれているその差だと私には思える。
 観に行ったのが公開3日目の月曜日朝一番の回にもかかわらず、場内の思いもかけない観客の多さは、このシリーズの人気の高さの物語っているのだろうか。事件の発端が、米沢の元妻と顔がソックリで名前も同じ女性というのはちょっと苦しいかな、とも思えたし、犯人が捜査線上にかすりもしなかったあの人だとはあまりに意外性を狙いすぎとも思える。犯人を特定する方法も運に頼りすぎていて、たまたま犯人がうっかり者だったから良かったようなものの、もし私が犯人なら不用意な発言は絶対にしないだろう。しかし、刑事ドラマとしてはそこそこ鑑賞に堪えうる出来で、観る者を選ばない作りには好感が持てる。