評 価
File No.
0965
製作年 / 公開日
2009年 / 2009年04月18日
製 作 国
日 本
監 督
及川 中
上 映 時 間
108分
公開時コピー
日常が再び狂い出す
“それ”が解けると、私は消されてしまう。
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
前田 公輝
[as 前原圭一]
松山 愛里
[as 竜宮レナ]
飛鳥 凛
[as 園崎魅音]
あいか
[as 古手梨花]
小野 恵令奈
[as 北条沙都子]
三輪 ひとみ
[as 知恵留美子]
田中 幸太朗
[as 入江京介]
矢部 美穂
[as 間宮律子]
大高 洋夫
[as 北条鉄平]
川原 亜矢子
[as 鷹野三四]
大杉 漣
[as 大石蔵人]
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あ ら す じ
昭和58年の夏。とある山間にある小さな村、雛見沢へ東京から引っ越してきた
前原圭一
は、全校生徒20名足らずの分校で、同世代の
園崎魅音
や
竜宮レナ
、それにちょっと年下で神社の巫女でもある
古手梨花
や兄・悟史が転校後も村に残った
北条沙都子
らとのどかで楽しい毎日を送っていた。しかし、毎年誰か1人が死に誰か1人が行方不明になるという“綿流しの夜”が近付くにつれ、次第にレナが精神に異常を来していく。
原因は父の新しい恋人・
間宮律子
の存在だった。そんなレナに「本当にお父さんを愛していることだけはわかって」などと打ち明けた律子が、実は沙都子の叔父・
北条鉄平
と愛人関係にあり、父の財産を狙って美人局を企んでいたことを知ってしまったのだ。真相を知られた律子はレナを殺そうとするが、首を絞められながらも手元にあった鉈をふるったレナに逆に殺されてしまう。そして、レナはさらに鉄平までをも手にかけてしまう。
レナが人を手にかけたことを知った圭一や魅音たちはレナを守ろうとするが、皮肉にもそれがレナの疑心暗鬼をさらに深めてしまう。誰にも言わない約束で園崎の所有する山中に埋めたはずの律子と鉄平の遺体が何者かに掘り起こされていたのだ。そして、そんなレナをさらに暴走へと駆り立てたのは、雛見沢の“オヤシロさま”について秘かに調べていた
鷹野三四
だった。三四から渡された“オヤシロさま”の正体が書かれているというスクラップブックを読んだレナは・・・・・。
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たぴおか的コメント
毎年“綿流しの夜”に1人が死に1人が行方不明になるという雛見沢村の謎、魅音とレナの圭一に対する態度が急変したこと、ラストで圭一が「そうだったのか・・・・・オヤシロさま、ごめんなさい」と言った言葉、村人が崇め奉る“オヤシロさま”の正体とは、etc・・・・・。それらの謎の解決篇だという認識で臨んだ今回の『ひぐらしのなく頃に 誓』だったが、どうやら見当違いの方向へ振られており、完全に肩透かしを食わされてしまったようだ。ハッキリ言って、先に書いた謎に対する解決など何一つ提供されていない。それどころか、前作の出来事はすべて圭一の妄想か幻覚であり、実際には起きていないという持って行き方にはあまりに強引で無理があり過ぎる。
前作では圭一にバットで撲殺された魅音とレナが、今回は圭一に殺されなかったことは確かなようだ。だとしたら、前作の出来事はやはり圭一の幻覚や妄想の類だったのか。しかし、だとすると前作では登場しなかった間宮律子や北条鉄平の存在が矛盾するし、圭一が時折デジャヴのように前作の出来事を思い出すのも不思議であれば、梨花の「圭一が思い出した」というセリフも辻褄が合わなくなる。前作との繋がりをどう解釈しようとも、矛盾だらけなのだ。かといって、前作で描かれていた出来事が実際に起きた(いや、「これから起きる」と言うべきか)とするならば、もはや前作と本作は完全なパラレル・ワールドということになる。結局、前作と今回を理路整然と説明するのは不可能なのだ。
そんなワケで、私は途中から前作との繋がりを考えずに観る事にしたのだが、今度は現実にはあり得ないような設定に苦笑する羽目に。たとえ20名近い人質がいるとはいえ、たかが女子中学生ひとりの立て籠もり事件に対し、県警が狙撃犯を配備するなどもはやギャグにしか思えない。そしてさらにあり得ないのは、その狙撃犯が人質が無事全員解放されたにもかかわらず、拳銃を所持しているわけでもないレナを撃ったこと。これはもう緊急避難などでは片付けられない、国家権力によるれっきとした殺人未遂事件だ。そんなわけで、矛盾やツッコミ処満載のある意味とても楽しい作品だったが、ラストシーンで完全にトドメを刺されてしまった。あの終わり方、あれは一体何が言いたいんだ?