評     価  

 
       
File No. 0966  
       
製作年 / 公開日   2009年 / 2009年04月18日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   本木 克英  
       
上 映 時 間   113分  
       
公開時コピー   笑う阿呆に〜  オニ来たる〜!  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   山田 孝之 [as 安倍明]
栗山 千明 [as 楠木ふみ]
濱田 岳 [as 高村幸一]
石田 卓也 [as 芦屋満]
芦名 星 [as 早良京子]
斉藤 祥太 [as 三好(兄)]
斉藤 慶太 [as 三好(弟)]
荒川 良々 [as 菅原真]
佐藤 めぐみ [as 立花美伽]
パパイヤ鈴木 [as 鈴鬼]
笑福亭鶴光 [as ホルモー解説者]
石橋 蓮司 [as 居酒屋べろべろばあ店長]
 
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あ ら す じ    二浪して晴れて京大生となった安倍明と帰国子女枠でやはり京大にもぐり込んだ高村幸一は、葵祭のバイトの帰りに三回生の菅原真から“京大青竜会”という怪しげなサークルの新歓コンパに誘われた。2人はタダ飯だけが目的でコンパに参加するが、同じくコンパに参加していた新入生の早良京子に一目惚れしてしまった安倍は、彼女の「青竜会でご一緒しましょう」の一言に釣られ、高村を強引に誘って青竜会に入会してしまった。
 最初は単なるレジャーサークルかと思われた青竜会は、実はとんでもないサークルだった。立命館、龍谷、京都産業大との4大学の間で、「オニ」と呼ばれる小さな式神を操って戦わせる“ホルモー”の対抗戦を行うサークルだというのだ。オニの姿も見えない安倍たちにとっては、オニを操るという“ホルモー”の対抗戦などという話は信じがたい話だった。しかし、半信半疑の新入生に対して、有無を言わせずオニを操るための特訓が開始される。奇妙ななオニ語や、オニに指令を出す時の奇天烈なポーズの練習は半年にも及んだ。そして、ある12月の夜、安倍たちはとある神社に呼び出されると、彼らの目の前で菅原たち先輩は「レナウン娘」なる神に捧げる(?)裸踊りを始めた。そして、安倍たち新入生もいつかトランス状態で先輩同様に裸踊りに加わり、かくして「代替わりの儀」は無事終了した。新たなホルモーのプレイヤーとして神から認められた安倍たちの目の前には、今まで観る事ができなかった何百というオニたちが群がっていた。
 新人たちの中でも、高圧的な態度で何かと仕切りたがる芦屋満の操るオニの強さは群を抜いていた。安倍は芦屋に対して対抗心を燃やすが、ずっと想い続けていた早良が芦屋と付き合っているという事実を知り、ショックを受けて下宿に引きこもってしまう。そして、ついには青竜会を退会すると言いだした安倍に対し、菅原は古いホルモーの規定書から禁じ手とされるているある条文を安倍に教えるのだが・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    “ホルモー”という謎のタイトルに惹かれてついつい観てしまった。そもそもホルモーとは一体何なのか?オフィシャルサイトで予習しようかとも思ったが、結局はぶっつけ本番で劇場へ行ってみて・・・・・そのあまりの荒唐無稽なパワーに呆気にとられたまま、最後まで引っ張って行かれてしまった。バカバカしいのもここまでやると立派なもので、かえって清々しく感じてしまう。
 山田孝之はこの作品のようなダメ男を演じさせると、これが結構侮れない上手さだ。そして、荒川良々扮する先輩の菅原のつかみ所がない飄々としたキャラクターがいい。芦名星の垢抜けたルックスは青竜会で浮いているような気がしないでもないが、凡人ヘアの栗山千明扮する楠木と好対照だ。おかげで、何となく山田孝之ふんする安倍との恋の落ち着き先がだいたい想像できてしまうのだが。
 奇妙なオニ語とそれに輪をかけて奇妙な命令ポーズは、演じてる俳優たちが真面目にやっているだけに余計に滑稽に映る。そして、あの奇妙なポーズの振り付けが、本編にも登城しているパパイヤ鈴木だと分かって納得。登場する小オニたちは、いわゆる陰陽道でいう式神らしいのだが(陰陽道については詳しく知らないために説明は割愛)、これがまた実に愛嬌のあるオニ達で、操る人間が眼鏡をかけた楠木だったらオニもまた眼鏡をしていて、誰のオニなのかが分かりやすい(笑)。そして、濱田岳扮する高村のチョンマゲといい、裸で「レナウン娘(意味不明)」を踊る代替わりの儀といい、その支離滅裂さが気に入った。