評     価  

 
       
File No. 0972  
       
製作年 / 公開日   2009年 / 2009年04月29日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   下山 天  
       
上 映 時 間   85分  
       
公開時コピー   最高の快楽をあげる。  
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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   杉本 彩 [as 美夜子ロジュンベルク]
要 潤 [as 黒沼右京/沖田総司]
津田 寛治 [as 星野一正]
山口 小夜 [as ブリギッテ]
松田 悟志 [as 横地]
ガッツ石松 [as 田代係長]
 
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あ ら す じ    迷宮入りした事件ばかりを扱う閑職に左遷された刑事星野一正は、14年前に娘を殺された両親が未だに諦めきれずビラ配りしている姿を目撃し、時効寸前の事件に取り組んでみようと考えた。その事件は、14年前にある邸宅でメイドとして働いていた女性が惨殺されたというものだった。
 手始めに星野は、殺された女性の雇い主であった美夜子ロジュンベルクの邸宅を訪れた。美夜子は、古びた豪邸に聾唖の少女ブリギッテと暮らす、妖艶な美女だった。そして、14年前のメイド殺しについて尋ねる星野に、犯人の名は黒沼右京だと告げるのだった。黒沼右京は、政界にまで支配力を及ぼす謎の人物だった。
 星野は厳重な警戒をかいくぐり、黒沼のアジトに侵入した。そして、そこで彼が目撃した物は、若い女性の喉をかき切りあふれ出す血をむさぼる黒沼の姿だった。信じられないことに彼の正体は、美夜子の血を与えられてヴァンパイアと化し、人の生き血をすすり何百年も生きながらえてきた沖田総司だったのだ。そして、黒沼に殺されかたところをブリギッテに救われ美夜子の元へと運ばれた星野もまた、美夜子の血を与えられて・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    この作品を知った時、実は劇場で観るつもりはなかったのだが、地元・千葉の劇場で初日舞台挨拶が行われることを知り、しかも料金は通常の1,800円だったので急遽予定を変更して劇場へ。主要なキャラクターの中で要潤だけが登壇がなかったのはちょっと残念。そして、上映前の舞台挨拶で、主演の杉本彩が登場するや否や、場内の女性陣(特に若年層)から一斉に羨望のため息が。ボディラインを露骨に現す白のドレスで登場した杉本彩に、全員の視線が集中していただろうことは間違いない。生の迫力はテレビで観るのとは大違いで、一般人とは違う人目を惹かずにはいられないオーラが感じられたのは、芸能界という特殊な世界で生きてきた証だろうか。それともうひとつ、トークを聴いていて感じたのは彼女の頭の良さ。よく頭の悪い俳優や女優が無理してカッコ良くコメントしようとして、結局何を言いたいんだか不明なトークになることがある。しかし、彼女の受け答えを聴いていると、バカではあれほど理路整然としたコメントはできない、それほど流暢に自分の考えを言葉にしていた。
 さて、肝心の作品についてだが、杉本彩主演で初のR-15指定(過去はすべてR-18指定)のこの作品、当然ながら彼女の濡れ場、そして演じるキャラクターがヴァンパイアであるというのが2つの大きなセールスポイントだが、観てみるといささか趣が異なる作品だった。平たく言えば、要潤扮する黒沼右京(『悪夢探偵』の影沼京一と名前がダブる気が・・・)と、津田寛治扮する星野一正による、杉本彩扮する美夜子の奪い合いというのが骨子。美夜子の食事の対象が男ばかりで、そのたびにベッドを共にするというのと、逆に黒沼の食事の対象が女性ばかりで、しかも毎度全裸にする(そんな必要性ないんじゃない?)というのは、共にちょっとやり過ぎに思えるが。
 そして、この作品のもうひとつの売りはアクションシーンだろう。特に、美夜子の使用人で聾唖の少女・ブリギッテを演じた山口小夜のアクションがカッコイイ。適度のエロスあり、適度のアクションあり、ドラマとしてもまぁ鑑賞に堪えうるレベルで、この手の作品としては悪くないレベルに仕上がっているんじゃないかな。