評     価  

 
       
File No. 0983  
       
製作年 / 公開日   2009年 / 2009年05月15日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   ロン・ハワード  
       
上 映 時 間   154分  
       
公開時コピー   ガリレオの暗号が、ヴァチカンを追いつめる。  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   トム・ハンクス [as ロバート・ラングドン]
ユアン・マクレガー [as カルメレンゴ]
アイェレット・ゾラー [as ヴィットリア・ヴェトラ]
ステラン・スカルスガルド
ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ
ニコライ・リー・コス
アーミン・ミューラー=スタール
 
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あ ら す じ    ハーバード大学の教授で宗教象徴学の権威ロバート・ラングドンの元へ、ルーヴル美術館の事件以来彼を敵視していたヴァチカンからの使者が訪れる。彼がロバートに見せたのは、秘密結社イルミナティの紋章だった。イルミナティとは、17世紀にガリレオらを中心とする科学者の集団で、地球誕生の謎を解明したとも言われる組織だったが、教会の激しい弾圧により過激な集団と化して地下に潜伏した。以来、歴史上にイルミナティの名が登場することはなかったが、そのイルミナティが復活したという。ロバートは早速使者に導かれヴァチカンへと飛んだ。
 一方、スイスの欧州原子核研究機構(=CERN)で生成された、驚異の破壊力を持つ反物質が何物かによって盗み出されるという事件が起きる。CERNから反物質を盗み出したのはイルミナティで、彼らは容器のバッテリーが切れれば爆発するという反物質をヴァチカンのどこかに仕掛けるとともに、逝去した教皇に代わる次の教皇を選出するコンクラーベの有力候補である枢機卿4名を誘拐したという。ロバートはCERNから彼同様に呼び出された女性科学者ヴィットリア・ヴェトラと共に、教皇の侍従で教皇の喪中は最高責任者となるカルメレンゴに謁見し、事件の解決を依頼されるのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    『ダ・ヴィンチ・コード』に続く、ロバート・ラングドン教授を主人公に描かれたダン・ブラウン原作の小説を映画化した作品。監督と主演も前作に引き続き、ロン・ハワードとトム・ハンクスの組み合わせだ。一言で感想を言えば、前作よりも面白かったように思える。もっとも、前作から既に3年が経過してしまっているため、印象がほとんど残っていないためなのかも知れないが。
 尺が2時間を超えるのは分かっていたが、2時間半をも上回る長さだとは思えないほど、余計なことを考える暇をも与えずに観る者を引きずり込んでいく構成が見事。トム・ハンクスの演技には何のケチのつけようもなく、またトムと並んで物語に重要な役割を果たすカルメレンゴを演じたユアン・マクレガーも、観る前は正直不安が無かったわけではないが、そんな不安を感じさせない熱演を見せてくれている。
 上下2巻に及ぶ長編小説を2時間半の尺に押し込もうとするのだから多少展開に無理があるのは玉に瑕で、それが原作のイメージを大きく損ねるようなものであれば問題だが、幸いほぼ忠実に原作の世界観が再現されているので許容範囲内と言っていい。ただ、残念なのはイルミナティという組織の実体が作品から感じ取れないこと。原作を読んでいれば気にならないのだが、原作を知らないとトム・ハンクス扮するラングドンは一体何を相手に走り回っているのだろう?などという疑問に陥るかもしれない。