評 価
File No.
1015
製作年 / 公開日
2008年 / 2009年06月27日
製 作 国
スペイン / アメリカ
監 督
ウディ・アレン
上 映 時 間
000分
公開時コピー
この恋、想定外
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
ハビエル・バルデム
[as フアン・アントニオ]
スカーレット・ヨハンソン
[as クリスティーナ]
ペネロペ・クルス
[as マリア・エレーナ]
レベッカ・ホール
[as ヴィッキー]
パトリシア・クラークソン
[as ジュディ・ナッシュ]
ケヴィン・ダン
[as マーク・ナッシュ]
クリス・メッシーナ
[as ダグ]
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あ ら す じ
恋愛に対して堅実な考えを持つ
ヴィッキー
と、自由奔放に愛を求める情熱家の
クリスティーナ
。恋愛観はまるで正反対だったが親友の2人は、アメリカを離れてひと夏をバルセロナで過ごすことになった。そしてある日、2人はとある画家の展覧会で色男の画家
フアン・アントニオ
と出会う。彼は出会ったばかりの2人に、いきなり週末を一緒に過ごそうと誘いかけてくる。フアンに興味津々だったクリスティーナに押し切られて、結局ヴィッキーも渋々と同行することとなった。
あくまでれっきとした婚約者
ダグ
がいるためにフアンを拒むヴィッキーに対し、クリスティーナは最初の夜にフアンの部屋を訪ねる。しかし、いよいよこれからという時、急に腹痛を訴えたクリスティーナはベッドの中で過ごす羽目になり、彼を拒否していたヴィッキーが成り行きで盛り上がった気分に任せ、フアンとベッドを共にすることになってしまう。
ヴィッキーはフアンに抱かれたことを忘れられずにいたが、一方のフアンは婚約者がいるヴィッキーを二度とは蛇行とせず、再び恋人もいないフリーのクリスティーナに触手を伸ばした。こうして、フアンとクリスティーナは恋人の関係になったのもつかの間、今度はフアンの元妻
マリア・エレーナ
が自殺騒動を起こした挙げ句、フアンとクリスティーナが暮らす家に転がり込んでしまう・・・・・。
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たぴおか的コメント
ウディ・アレンが色ボケのあまり、公私混同して作ったとしか思えない作品。かつて彼は、同じ女優を二度は使わない、というので有名だったらしいが、その彼が『マッチポイント』『タロットカード殺人事件』にこの作品と、二度どころか三度も続けてスカーレット・ヨハンソンを使うとは、私には私情が絡んでいるとしか思えない。また、三人の女性を虜にしてしまうという色男がハビエル・バルデムというのもいかがなものか。彼がもっといい演技を見せてくれたと思うのは『海を飛ぶ夢』で、以後『ノーカントリー』ではちょうどシュワちゃんが『ターミネーター』で強烈な悪役を演じたのと同じ意味合いでインパクトがあったものの、『宮廷画家ゴヤは見た』『コレラの時代の愛』は共に違和感がぬぐえず、この作品でもそれをそのまま引きずっているような気がしてならない。確かに、これを日本人が演じたらおそらくは下心丸見えの軽薄なキャラになっただろうアントニオを、表情一つ変えずにサラッと美女ふたりを誘う場面などは堂に入ったものだとは思う。私は男だから、あの手の男性に女性が本当に魅力を感じるのか、知る由もないのが残念だ。
スカーレット・ヨハンソン、ペネロペ・クルス、そしてレベッカ・ホールという、おそらくは誰の目から見ても間違いなく美人に映るであろう綺麗どころを三人も揃えてくれたのは嬉しい限りだが、前作『タロットカード』でも感じていた肝心のウディ・アレンの脚本の陳腐さはさらに度を増している。しかもナレーションがうるさくて邪魔なことこの上ない。裏を返せば、俳優たちの演技だけで観客に理解させる努力を放棄した、手抜き脚本だということの表れではないだろうか。あれだけのナレーションを入れるならば、なにも映画じゃなくて静止画像を切り替えるだけで充分だ。そんな中、オスカーの助演女優賞を受賞したペネロペ・クルスの演技は観る価値あり。彼女にとってはネイティブなスペイン語での作品ということもあって、『ボルベール』の時のように伸び伸びと演じているのがいい。そして、やはり目を惹かれずにはいられないスカーレット・ヨハンソンの美しさ。私にとってはその2点だけ観られればもう充分、後はどうでもいいと言いたくなるような作品だった。