評     価  

 
       
File No. 1024  
       
製作年 / 公開日   2008年 / 2009年07月15日  
       
製  作  国   イギリス / アメリカ  
       
監      督   デヴィッド・イェーツ  
       
上 映 時 間   154分  
       
公開時コピー   “ハリー、これが最後の頼みじゃ”  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   ダニエル・ラドクリフ [as ハリー・ポッター]
ルパート・グリント [as ロン・ウィーズリー]
エマ・ワトソン [as ハーマイオニー・グレンジャー]
ジム・ブロードベント [as ホラス・スラグホーン]
ヘレナ・ボナム=カーター [as ベラトリックス・レストレンジ]
ロビー・コルトレーン [as ルビウス・ハグリッド]
ワーウィック・デイヴィス [as フィリウス・フリットウィック]
マイケル・ガンボン [as アルバス・ダンブルドア]
アラン・リックマン [as セブルス・スネイプ]
マギー・スミス [as ミネルバ・マクゴナガル]
トム・フェルトン [as ドラコ・マルフォイ]
ボニー・ライト [as ジニー・ウィーズリー]
ジェシー・ケイブ [as ラベンダー・ブラウン]
ティモシー・スポール [as ピーター・ペティグリュー]
デヴィッド・シューリス [as リーマス・ルーピン]
ジュリー・ウォルターズ [as ウィーズリー夫人]
 
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あ ら す じ    闇の魔法使いヴォルデモートの力は日増しに大きくなり、やがてホグワーツのみならずマグルの世界にまでその力を及ぼすようになっていた。ヴォルデモートとの直接対決が近いことを感じた、ホグワーツ魔法学校のアルバス・ダンブルドア校長は、ある日マグルの世界で休暇を過ごしていたハリー・ポッターの前に現れる。そして、ハリーを伴って旧友のホラス・スラグホーンを訪ねると、彼に魔法学校の教授に復職するよう強く要請した。そして、スラグホーンは渋りながらもダンブルドアの申し出を受け、魔法薬学の教授としてホグワーツに戻ることとなる。ダンブルドアの行動の裏には何らかの意図があるようだったが、ハリーにはそれがわかるはずもなかった。そして、休暇が終わり再びホグワーツに生徒たちが集まってきた。
 ある日のスラグホーンの魔法薬学の授業で、ハリーは課題に出された魔法薬の調合を秀才のハーマイオニーをも出し抜いて完璧に作り上げてしまう。ハリーが参考にした本は“HALF-BLOOD PRINCE”=“混血のプリンス”と名前が書かれたもので、そこに詳細にペンで修正された通りの処方を行った結果だったのだ。以来、ハリーは“混血のプリンス”が何者なのか気になりつつも、その本にのめり込んでいくようになる。
 入学した時以来の親友のハリー、ロン・ウィーズリー、ハーマイオニーの関係にも次第に変化が生じてきた。ハリーはロンの妹ジニーに夢中になり、ハーマイオニーの気持ちはロンに向いていたが、当のロンはクィディッチの試合での活躍に有頂天になり、ラベンダーとベッタリでハーマイオニーのことなど目に入っていなかった。そんな恋の駆け引きが行われている中、ひとり超然として使命の遂行以外には目もくれなかったのは、ことあるごとにハリーと対立していたスリザリンのドラコ・マルフォイだった。そして、そのドラコに対してヴォルデモートから指令が下された。
 一方、ダンブルドアはハリーを校長室に呼び寄せ、ヴォルデモートに対抗する手段を探すために、スラグホーンがかつてトム・リドル(現在のヴォルデモート)を教えていた頃の記憶をハリーに見せた。そして、その記憶は作られた嘘の記憶であり、嘘の記憶に書き換えたのはスラグホーン本人だとダンブルドアは言う。彼がスラグホーンをホグワーツに呼び戻した理由はそこにあり、ハリーにスラグホーンから真実を聞き出すように命じるのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    地元最寄りのシネコンで2スクリーンで上映していたため、何も考えずにただ大きい方のスクリーンを予約したら実は日本語吹替版だったという、何度やれば気が済むのかと言いたくなるような失敗をまたしても繰り返してしまった。今回の『謎のプリンス』はシリーズ6作目となり、後は『死の秘宝』を残すだけとなった。ちなみに、『死の秘宝』は、2010年11月と2011年夏に前・後編に分けて後悔されるようだ。さて、タイトルの『謎のプリンス』は原題では“HALF-BLOOD PRINCE”つまり「混血のプリンス」(ちなみに作品中では「半血のプリンス」と訳されていた)で、おそらくはヴォルデモートを筆頭にする闇の魔法使いと、それに対するダンブルドアやハリーたちの側との混血という意味だろうと思われる。こんなことを書いてしまうと、察しの良い人であれば「混血のプリンス」が誰なのかわかってしまうかもしれないが。
 それにしても、2001年に『賢者の石』が公開されて以来7年が経過し、登場人物もずいぶん大人になったものだと感心する。そして、キャラクターが成長していけば、それまでは単なる友人だった関係が恋愛に発展することも多々あるわけで、ハリーとロンの妹ジニー、そしてロンとハーマイオニーのカップルが誕生している。それと同時に、自体もいよいよ佳境に入り、ホグワーツのみならずマグルの世界までにヴォルデモートの魔手が伸び、予断を許さない展開からは目が離せなかった。また、私が気に入っているキャラクターのスネイプが何を考えてどういう行動をとるのか、果たして彼は本当にダンブルドア側の魔法使いなのか、それとも実はヴォルデモートの手下なのか、私はこの作品を観た後でもなお前者であると信じているが、その辺りを想像しながら観るのもまた一興だろう。
 今回で原作を読まずにいきなり映画を観るのは2度目だが、ストーリーを理解するだけならそれで充分だと思うものの、本筋に大きな影響を与えないような(あるいは、本筋に影響がないと単に勘違いしているだけかもしれないが)細部の描写では、やはり意味を理解できないシーンが何カ所かあった。いっそうのこと思い切ってそういった小ネタはすべて割愛してしまえば、ストーリーもスッキリする上に2時間半を超える長尺も2時間前後に落ち着いて、中身も凝縮されるのではないかと、今回ふと感じた。子供にもファンが多いであろう作品だけに、2時間半という尺はちょっと辛いものがあると思う。