評 価
File No.
1025
製作年 / 公開日
2009年 / 2009年07月18日
製 作 国
日 本
監 督
西谷 弘
上 映 時 間
125分
公開時コピー
事件の真相を求め、外交官・黒田がイタリアを駆ける。
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
織田 裕二
[as 黒田康作]
天海 祐希
[as 矢上紗江子]
戸田 恵梨香
[as 安達香苗]
佐藤 浩市
[as 藤井昌樹]
大塚 寧々
[as 羽場良美]
伊藤 淳史
[as 谷木幹安]
小野寺 昭
[as 菊原清文]
平田 満
[as 川越亘]
佐野 史郎
[as 西野道生]
大森 絢音
[as 矢上まどか]
サラ・ブライトマン
[as サラ・ブライトマン]
福山 雅治
[as 佐伯章悟]
中井 貴一
[as 片岡博嗣(声の出演)]
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あ ら す じ
クリスマスを直前に控えたローマで、観光に訪れていた
矢上紗江子
は、美術館で娘の
まどか
を誘拐されてしまう。現地の日本大使館に一報が入り、まだイタリア語が覚束ない研修生の
安達香苗
は、現地に赴任して間もない外交官
黒田康作
と共に、イタリア語がわからない紗江子をサポートすることとなった。
紗江子の携帯に、犯人からの連絡が入る。紗江子の代わりに電話に出た黒田は娘の父親だと偽らざるを得ず、否応なく事件に巻き込まれることとなった。そして、10万ユーロの身代金を要求されるが、受け渡し当日に警察が介入していることが犯人にしれてしまい、取引は中止されてしまう。紗江子は苛立ちを募らせるが、そんな彼女を支えたのは彼女に想いを寄せるイギリスの商社マン
藤井昌樹
だった。
外交官は捜査権限を持たないために、黒田は偶然イタリアに訪れていたフリーライターの
佐伯章悟
の力を借りて、単独での調査を開始した。しかし、現地警察から越権行為とのクレームがつけられ、黒田は次第に大使館内で孤立していく。そんな折、犯人から取引再開の連絡が入る。黒田と紗江子は、犯人から指定してきた街アマルフィへ向かうが、身代金の受け渡し場所に犯人が現れることはなかった。
その翌日、紗江子に会うためにはるばるイギリスから藤井がアマルフィに訪れる。紗江子を励ますとそのまま藤井はイギリスへ引き返し、黒田と紗江子は事件の鍵を握ると想われるセキュリティ会社を訪れる。そして、そこで黒田は誘拐犯の真の目的が身代金ではなく、大規模なテロ行為であることを知るのだった・・・・・。
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たぴおか的コメント
全編がイタリアで撮影された(実はワンシーンだけ日本らしいが、私にはどのシーンなのかわからなかった)だけあって、とにかく舞台の景観が素晴らしい。そのために、作品自体もイタリアの景観に依存しすぎている気がする。これがもしも日本を舞台にしていたら、作品のイメージもずいぶん貧相になっていたのではないだろうか。また、『レポ』で映画初出演となった世界的歌姫サラ・ブライトマンが、再びその美声を披露してくれているのも見所のひとつだ。
内容はまずまずの出来だと言っていいと思う。監視カメラを利用したトリックは、現実的には無理がある気がしないでもないが、その謎を黒田がひとつひとつ解き明かしていく展開は退屈させない。ただ、キャスティングに関しては正直「?」と言わざるを得ない。いつも口がへの字の織田裕二はともかく、男勝りのイメージが極めて強い天海祐希が娘を誘拐された母親というのは無理がある気がする。観る者の保護欲を誘うような、か弱いイメージの女優を起用できなかったものだろうか。そのせいか、アマルフィのホテルで彼女が泣き崩れるシーンもどこか不自然で、そんな彼女を黒田が抱きかかえるのもどこか「義務的に仕方なく」という印象を受けてしまった。
また、私がこの作品を観た目的の半分はサラ・ブライトマンにあったために、個人的にはできればもっとじっくり彼女の歌うシーンを見せて欲しかった。彼女ほどのビッグネームに出演してもらうからには、それ相応の見せ場は必要だと思う。