評 価
File No.
1038
製作年 / 公開日
2008年 / 2009年08月15日
製 作 国
日 本
監 督
田口 トモロヲ
上 映 時 間
114分
公開時コピー
青春は、
モヤモヤするほど、
ドキドキする。
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
渡辺 大知
[as 乾純]
峯田 和伸
[as ヒゲゴジラ]
岸田 繁
[as ヒッピー]
堀 ちえみ
[as 純のおかん]
リリー・フランキー
[as 純のおとん]
臼田 あさ美
[as オリーブ]
石橋 杏奈
[as 足立恭子]
森岡 龍
[as 池山]
森田 直幸
[as 伊部]
古川 雄弥
[as 須藤]
大西 ユカリ
[as ロック喫茶のママ]
山本 浩司
[as アキちゃん]
安藤 サクラ
[as 純子]
山田 ゆき
[as 妙子]
大杉 漣
[as 医師]
宮藤 官九郎
[as 恭子の父]
木村 祐一
[as 池山の父]
塩見 三省
[as 法然高校教師]
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あ ら す じ
京都にある仏教学校・法然高校1年生の
乾純
は、成績がいいわけでもなく、かといって不良にもなれず、ギターで誰に聞かせるでもない曲を作るという中途半端な高校生活を送っていた。小学校の時のクラスメイトで今は女子校に通う
足立恭子
に憧れながら声もかけられず、「好きだ」とだけ書いた葉書を送ったら彼女から突き返されてしまう始末。そんな純は、友人の
伊部
と
池山
から、フリーセックスを求める人が集まるという噂のある隠岐島へ行かないかと誘われる。こうして3人は、夏休みに3泊4日で隠岐島のユースホステルに宿泊することとなった。
3人は隠岐島へ向かうフェリーで、一人で彼らと同じユースホステルへと向かう美しい女性
オリーブ
と知り合いになる。島でオリーブと・・・・・と妄想を膨らませる3人だったが、オリーブは急遽予定より1日早く島を出て行ってしまう。彼女のために曲を作ると約束した純は、フェリーの乗船場へと彼女を追うと、オリーブは既に桟橋から離れていく船の上からメモを純に向かって投げた。そこには、彼女の家の電話番号が書いてあったのだ!
島では期待したフリーセックスもなかったものの、ユースの管理をしている
ヒゲゴジラ
や他の宿泊客との出会いに満足した3人は、来年もまた隠岐島に来ると約束して島を離れた。そして、京都に戻った3人はそれぞれの新学期を迎える。そんなある日、純にオリーブから電話が入り、急に会いたいと告げられる。久しぶりに再会したオリーブは純の家に押しかけ、島で失恋したことを打ち明けた。そして、外で夕食を摂ったら一緒にラブホテルに泊まろうと言い出すのだった。結局、食事をしただけでオリーブと別れた純だったが、その日以来彼の言動に変化が起きるのだった・・・・・。
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たぴおか的コメント
みうらじゅんの自伝的小説を映画化した作品。メガホンを取ったのは、これが『アイデン&ティティ』以来二度目の監督作となる田口トモロヲ。正直言って、当初はめざましテレビの元いまドキ娘・臼田あさ美ちゃんが出演していること以外は興味を引かず、劇場へ行くつもりもなかった。けれども、この週末は他に観たい作品が少なかったこともあって、ダメもとで劇場へ行くことになったのだが、結論を言えばそこそこ面白かったと思う。
世代が近いせいか、作品中の所々で「これと同じような事をやってたなぁ」などと思い当たることが多く、そう思わせた時点でこの手の作品は半ば成功していると言っていいだろう。後はどれだけ登場人物に共感できるかによって評価が分かれることになるのだろう。『恋空』ではガッキー扮する美嘉に嫌がらせをするイヤ〜な役柄を演じた臼田あさ美ちゃんが、この作品では持ち前の明るさを発揮して実に魅力的なキャラクターを演じてくれているのが嬉しい。やっぱり、彼女にはこういう屈託のない明るさが似合うと思う。純を演じた渡辺大知も、そのあまりにフツーな風貌が役柄にマッチしていていい。伊部を演じた森田直幸には、どうやらヤンキー役が定着しそうだ(笑)。
高校生くらいの年頃は、誰かのちょっとしたアドバイスや忠告に大きく左右される不安定な時期だが、純が経験した家庭教師やヒゲゴジラとの出会いが、少なくとも彼にはマイナスになっていないのが幸運だったと言えるだろう。そして、一段階成長した純が、自ら文化祭でギターの弾き語りを志願したり、憧れの足立恭子を招待したりと、すべて順風満帆に行くかと思えば、最後に次の年の文化祭までお預けを食ってしまうのは面白い。高校生ならではの清々しさが前編に漂う作品で、観ていて疲れないし後味も悪くない軽妙な作品だった。