評     価  

 
       
File No. 1041  
       
製作年 / 公開日   2007年 / 2009年08月22日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   デヴィッド・スレイド  
       
上 映 時 間   113分  
       
公開時コピー  
生き抜いてみせる
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   ジョシュ・ハートネット [as エバン]
メリッサ・ジョージ [as ステラ]
ダニー・ヒューストン [as マーロー]
ベン・フォスター [as 謎の男]
マーク・ブーン・ジュニア [as ボウ]
マーク・レンドール [as ジェイク]
アンバー・セインスベリー
マヌー・ベネット
ミーガン・フラニック
ジョエル・トベック
エリザベス・ホーソーン
ナサニエル・リーズ
クレイグ・ホール
チック・リトルウッド
ピーター・フィーニー
 
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あ ら す じ    北米大陸最北端に位置する人口わずか150余名の小さな町、アラスカ州バロウ。北極圏内にあるこの町は、冬になると30日の間太陽が全く昇らない“極夜”が訪れる。そして、異変はその極夜が始まる日に起こった。
 町の保安官エバンの携帯に、この町でもうひとりの保安官であり妻であるステラから連絡が入る。ステラは極夜の町を逃れるためにアンカレッジ行きの飛行機に搭乗する予定だったが、空港へ向かう途中に車が事故を起こしてしまい、エバンに救いを求めてきたのだ。しかし、エバンには他に向かわねばならない先があった。町のある住人から、飼っていた猟犬数十頭が惨殺されたと通報があったためだ。エバンは現場に着くと、犬の飼い主に必ず犯人を捕まえると約束して保安官の事務所へと戻るのだった。
 事務所に戻ったエバンを次に襲ったのは、突然の停電だった。何らかの異変が起きていることを感じたエバンは発電所急行するが、そこで彼が目にしたのは無惨に切り裂かれた管理人の遺体だった。複数の何者かが町に侵入して人々を襲っている、その襲撃者の正体は長年人目を避けて生き延びてきたヴァンパイアだった。エバンは町中に外出禁止を言い渡すが時すでに遅く、町の人々は圧倒的なパワーとスピードを誇るヴァンパイアの前に、次々と殺されていく。彼らの唯一の弱点である太陽が昇るまであと30日、エバンたちにとって果てしなく過酷なサバイバルは、まだ始まったばかりだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    ジョシュ・ハートネットがこんなB級ホラーに主演していたとは・・・・・という一点のみに興味を感じて劇場で観ることにした作品。蓋を開けてみれば、ヴァンパイア(吸血鬼)に覆い尽くされた町で生き残るべく戦いを繰り広げるという、どこにでもありそうな内容だったような気がする。ただ、他の作品のと大きく異なる点は、この作品のヴァンパイアは一人のリーダーのもと、統率がとられた集団であるということだろうか。何が怖いっていって、理性を失いひたすら襲ってくる人間ほど怖いものはなく、その意味ではこの作品のヴァンパイアは「怖さ」という点でも今ひとつだった。
 作品の粗もどうしても目についてしまった。なぜ、前の極夜でもなく次の極夜でもなく、その極夜にヴァンパイアが町の人を襲ったか、その理由が全く不明だ。町を襲うまで彼らは一体どこに潜んでいたのか?これが一般的な(?)ヴァンパイアであれば、棺桶か墓地にでも眠っていたのだろうが、あれほどのヴァンパイアを収容する棺が町にあったとも思えず、深い雪に覆われた地中から這い出てきたとはさらに考えにくい。自分たちの存在が伝説となり風化するほどの長い年月を、人に気づかれないよう潜んで過ごした彼らが、どうして町の人を全滅に追い込むまでに襲ったのだろうか?それは彼らにとって、自分たちの食料をも根絶やしにする諸刃の剣であることくらい気づかないはずはないだろう。
 そして、ヴァンパイアが町に火を放って絶体絶命の窮地に陥った主人公エバンがとった行動も大きな謎だ。あと少しの時間を堪え忍んでいれば、やがて日の出が訪れて残された町の人は助かったように思えて仕方ないのだ。か弱い女性がヴァンパイアに襲われるシーンは正直あまり観たいとは思わないから、ヒロインであるエバンの妻・ステラが助かるのは有り難いのだが、かといって肝心の主人公エバンの末路があれでは・・・・・。ラストに最大の見せ場を作りたかった意図はわからないでもないが、その辺りがB級ホラーのB級である所以なのだろうか。