評     価  

 
       
File No. 1078  
       
製作年 / 公開日   2008年 / 2009年08月08日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   ジョー・マ  
       
上 映 時 間   100分  
       
公開時コピー   恨みも、愛
  
愛する男を胸に秘め、一人、復讐に生きる女。
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   水野 美紀 [as 松島ナミ]
ディラン・クォ [as ケンイチ]
サム・リー [as ソウロウ]
ブルース・リャン [as 赤城]
エメ・ウォン [as セイコ]
石橋 凌 [as マスター]
夏目ナナ [as エリカ]
ラム・シュ [as 刑務所長]
サイモン・ヤム [as 死体収拾人]
 
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あ ら す じ    婚約者ケンイチ(劇中名:ヘイタイ)との結婚を目前に控えた松島ナミは、ある夜家に押し入った暴漢にヘイタイの父親殺しの罪を着せられ、刑務所送りになってしまう。刑務所の中で彼女を待っていたのは、所長による性的虐待と、刑務所内を暴力で仕切るエリカ(劇中名:忘れた)による暴行の日々だった。そしてある日、刑務所内で行われたバトルで傷ついたエリカの妹を殺したナミは、エリカらから集団で暴行を受け、これに抵抗したナミは全員を殺してしまう。ナミは刑務所の処罰を受け、瀕死の状態になったところを山中にゴミ同然に捨てられてしまった。
 死体収拾人と呼ばれる謎の老人に助けられたナミは、傷が癒えると老人から格闘技の訓練を受ける。こうして、一人前の女刺客として生まれ変わったナミは、老人から一振りの日本刀を受け取ると、自分を陥れた者たちへの復讐を果たすため、夜の町に身を投じていくのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    8月8日からシネマート六本木で封切られたこの作品、わざわざ六本木まで出向く気もしなかったため放置してあったのだが、この終末から地元のシネコンで上映されることとなり、遅まきながら観ることとなった。篠原とおるの原作コミックを映画化し、梶芽衣子が主演した『女囚701号さそり』のリメイク版で、もちろん私は梶芽衣子のオリジナル版など観たことはないし、例によって何の先入観もなく劇場へ行ったのだが、オープニングからしてどう見ても香港映画で、別の作品を誤って観てしまったのかと思ったほどだ。そして、作品が始まってみると、確かに『さそり』なのだが、台詞はすべて中国語でさらにビックリ。また、オフィシャルサイトのキャストを見ると、明らかに劇中の役名と掲載されている役名が異なっている。例えば、ディラン・クォが演じた役は劇中ではヘイタイだがWebではケンイチ、夏目ナナの役名も劇中ではエリカなんて日本名ではなかった。おそらくは、Webに掲載されている役名は原作そのままなのだろうが、これほど良心的な配慮を欠いたオフィシャルサイトも珍しいと思う。なんだか配給側の扱いが投げやりのような気がしてならない。ArtPortにはこの作品をヒットさせようという意欲が全くないのだろうか?
 主演の水野美紀と言えば『ハード・リベンジ、MILLY』もそうなのだが、このところ以前とは路線を急変したような出演作が続いている。その2作がなければ、私の彼女に対するイメージはあくまで『踊る大捜査線』の柏木雪乃だったのだが・・・・・。それがいいか悪いかは別として、彼女のアクションに懸ける熱意は大したもので、この作品で披露した格闘シーンは(もしもスタントを使っていなければだが)賞賛に値する出来だ。ただ、「R15+」指定だけあって流血シーンは満載、加えてワイヤーアクションまでをも使ってアクションシーンに懲りすぎた感があり、後半の復讐シーンでは主人公ナミの感情が一切伝わってこないため、一体なにを見せたいのかが途中からわからなくなってしまった。おそらくは、梶芽衣子主演のオリジナル版とは、全く趣の異なる別作品になっているのだろうと思われる。