評     価  

 
       
File No. 1081  
       
製作年 / 公開日   2009年 / 2009年10月10日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   根岸 吉太郎  
       
上 映 時 間   114分  
       
公開時コピー   愛など信じたら、
すべてが消えてしまうと、
男は恐れている。
 
すべてを失った後に、
残るのが愛だと、
女は知っている。
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   松 たか子 [as 大谷佐知]
浅野 忠信 [as 大谷譲治]
室井 滋 [as 巳代]
伊武 雅刀 [as 吉蔵]
広末 涼子 [as 秋子]
妻夫木 聡 [as 岡田]
堤 真一 [as 辻]
 
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あ ら す じ    小説家の夫大谷譲治とその妻佐知。大谷は才能に恵まれながらも借金を重ねて酒浸りの生活を送り、妻以外の女性とも深い関係に陥っていた。そんなある日、夜遅くに大谷が帰宅した後2人の男女が訪れて、大谷に金を返すよう詰め寄った。大谷はナイフを振りかざして逃げ出してしまい、残された佐知は2人から事情を聞くこととなった。その2人は小料理屋“椿屋”を営む吉蔵巳代で、大谷は2人の店から五千円という大金を盗み出したというのだ。
 幸い五千円は大谷から“椿屋”に返済されたものの、聞けば今まで金を払わずに飲んできた代金が積もり積もって二万円ほどにものぼるとのことで、佐知は“椿屋”で働きながら返済することとなった。こうして佐知が働くこととなった“椿屋”には、佐知目当てで客が押しかけるようになり、店には様々な客が訪れるようになった。そんな客の一人、旋盤工の岡田は、大谷が“椿屋”の常連であることを知って大谷に会うために店に通っていたのだが、佐知の美しさに心を惹かれるようになり、やがて佐知を真剣に愛するようになる。
 ところが、佐知と岡田の噂を耳にした大谷は疑心暗鬼に囚われた挙げ句、あろうことか愛人の秋子と2人で無理心中を図るのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    メイン館のTOHOシネマズシャンテが異様に混み合っていた。私が行ったのは公開3日目の13:15の回だったが、30分前に劇場に着いた時、すでに空席は最前の2列だけだったようだ。モントリオール世界映画祭での監督賞受賞程度ではこれほど人が集まるとも思えず、一体この作品の何がここまで観客を引きつけるのか、私にはまったく理解できなかった。
 内容も悪くはないが、かといってとりたてて素晴らしいとも思えず、極めて平均点レベルの出来ではないだろうか。私は今まで松たか子の演技を観てきて上手いと感じたことが一度もないのだが、それはこの作品も同じだった。ああいう亭主を持った妻が、生活の疲れも感じさせずにあれほど屈託なくいられるものだろうか?原作を読んだことがない私がとやかく言うのも気が引けるのだが、例えば中谷美紀あたりに演じさせた方がずっと良かったのではないだろうか?松たか子のあの演技では、踏まれても蹴られても痛みを感じない単に鈍感なだけの妻としか思えないのは、私だけなのかもしれないが・・・・・。