評     価  

 
       
File No. 1086  
       
製作年 / 公開日   2008年 / 2009年10月24日  
       
製  作  国   カ ナ ダ / アメリカ  
       
監      督   ジョナス・アカーランド  
       
上 映 時 間   90分  
       
公開時コピー   美しき殺人鬼の罠に、世界が墜ちる  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   デニス・クエイド [as エイダン・ブレスリン]
チャン・ツィイー [as クリスティン]
ルー・テイラー・プッチ [as アレックス・ブレスリン]
クリフトン・コリンズ・Jr [as スティングレイ]
バリー・シャバカ・ヘンリー [as タック]
ピーター・ストーメア [as デビッド]
パトリック・フュジット [as コーリー]
エリック・バルフォー [as テイラー]
ポール・ドゥーリイ [as ホワイトレザー神父]
チェルシー・ロス [as 警察本部長]
リアム・ジェイムズ [as ショーン・ブレスリン]
 
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あ ら す じ    妻を癌で失った悲しみから逃れようと仕事にのめり込む刑事エイダン・ブレスリンは、いつしか2人の息子アレックスショーンとの間に深い溝を作ってしまっていた。そんな彼が、とあるきっかけから猟奇的な連続殺人事件に巻き込まれる。死体は宙吊りにされ、現場の東西南北に当たる四方には“COME AND SEE(来たれ、そして見よ)”とペンキの殴り書きが残されていた。
 エイダンは最初の殺人事件の第一発見者であり、養母を殺した犯人を捕まえてと健気に訴える被害者の養女クリスティンを気の毒に思い、彼女の期待に応えようと捜査に打ち込んだ。ところが、ある日彼のそんな思いが見事に裏切られる。彼女が母を殺した物的証拠をエイダンに手渡したのだ。それは、被害者の胎内から取り出された胎児だった。そして、この時からクリスティンは、エイダンを挑発するような態度に豹変するのだった。
 現場に残された“COME AND SEE”のメッセージから、エイダンは事件がヨハネの黙示録にある赤、黒、緑、白の4人の騎士(ホースメン)をなぞって行われていることに気づく。しかし、クリスティン曰く複数いるという犯人の犯行を未然に防ぐことはできず、、残された殺人はあと1件となったとき、ブレスリンはこの連続猟奇殺人を自分が担当することになったのは偶然ではなく、最初からそう仕組まれていたことに気づく。と同時に、最後の事件のホースメンが誰であるかを悟ったエイダンは、犯行が行われるであろう場所に急行しのだが・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    久しぶりのチャン・ツィイー出演作で期待していたのだが、残念な内容だった。この作品を観ていると、どうしてもあのブラピ主演『セブン』の影が見え隠れするのだが、『セブン』と比較するとあまりに底の浅い薄っぺらさが露呈してしまう。チャン・ツィイーをセールス・ポイントにしたいのはわかるのだが、それにしても「美しき殺人鬼の罠に、世界が墜ちる」というコピーは的外れだ。例えて言うなら、ジグソーパズルを完成させると彼女が浮かび上がってくるのであればいいのだが、この作品での彼女の役割はジグソーパズルのピースの1つに過ぎないのだ。従って、チラシやポスターから連想されるチャン・ツィイーとデニス・クエイド分する刑事の一騎打ちを期待した私は、見事裏切られてしまったわけだ。
 連続殺人の動機もいまひとつハッキリしないし、ある事件では殺人だったり別の事件では自殺だったりと、犯人グループ(と言っていいのだろうか)が何をしたいのかもわからない。そして、観る者に唯一確実に伝わってくるのは、殺害方法の残酷さだけ・・・・・ではなく、もちろんチャン・ツィイーの美しさも充分に伝わってくる(笑)。ただ、今まで彼女を観てきて感じたのは、声があまりに可愛すぎて、この作品のような役柄には不似合いではないかと思えること。もっとも、声が可愛いだけに殺人者としての凄味が逆に増すという考え方もできるのだが・・・・・。