評 価
File No.
1101
製作年 / 公開日
2009年 / 2009年11月07日
製 作 国
日 本
監 督
福田 雄一
上 映 時 間
103分
公開時コピー
妄想と暴走の狂騒曲。
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
山田 孝之
[as 杉本]
山本 裕典
[as 松山]
ムロツヨシ
[as 猫田]
小柳 友
[as 仁科]
白石 隼也
[as 林]
安田 顕
[as 関口]
佐藤 二朗
[as マスター]
戸田 恵梨香
[as 江里子]
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あ ら す じ
大洗海岸の海の家“江ノ島”は、ちょいワル・オヤジの経営者
マスター
のもと、カンチガイ・ストーカーの
杉本
、オクテ・サメマニアの
松山
、彼女もいないのに浮気・命の
猫田
、ハイテンション・バカの
仁科
らバイト仲間で運営されてきた。そして、夏も終わりの8月31日に店じまいした後、メンバーはそれぞれの生活に戻っていった・・・・・はずだった。
ところが、その年のクリスマス・イヴの夜、人気もない真冬の海岸の海の家に5人の男たちが集まってきた。彼らが集まった理由は皆同じで、バイト仲間の憧れのマドンナ
江里子
から5人に送られてきた「イヴの夜に海の家で会いたい」という手紙に、それぞれ妄想を膨らませていたのだった。彼らは全員が同じ文面の手紙に呼び出されたことに疑問を感じながらも、ひとつの結論に達した。「この中に江里子の本命がいる」と。そして、自分勝手な解釈のもと、「江里子が好きなのは自分だ」と熾烈な自己アピール合戦が始まるのだった。
そこへ招かれざる闖入者が加わった。海の家の取り壊しを求めて訪れた、バツイチ・ミーハー弁護士の
関口
だった。そして、あろうことか彼は5人の妄想エピソードを冷静な推理と論理でことごとく打ちのめしていく。ところが、5人の男達の自信を粉々に粉砕した、「敏腕弁護士」を絵に描いたような関口は、勝ち誇って驚くべきことを口走る。「私も好きだな、江里子さん」。5人の話を聞いただけで会ったこともない江里子を巡るラブバトルに参戦するとは、関口も5人と大同小異のとんでもない妄想男だったのだ。そしてさらに、遅れて到着したもう一人のバイト仲間、天然・カラ回りの
林
も加わり、男たちの争いはさらにヒートアップしていくのだが・・・・・。
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たぴおか的コメント
面白くないわけではない・・・・・、がどちらかと言えば爆笑と言うよりも苦笑といった方が近いかもしれない。もともと私の場合は半分以上は戸田恵梨香が目当てで観た作品だったから、その意味ではまずまず満足できたものの、それ以外では今ひとつと言わざるを得ない。山田孝之の演技に不満はないが、この役柄はミスキャストに思えるし、唯一ハマリ役だったのはチョイ悪オヤジの佐藤二朗くらいだろうか。彼の演技はさすがで、今改めて考えてみると、思わず吹き出しそうになったのはすべて彼が絡んでいるシーンだったように思える。
弁護士の関口を絡ませて、次々と5人の男達の妄想の真実を暴いていくという発想は決して悪くない。上手く作れば、『キサラギ』ほどではないにしても、それに近い面白さの作品に仕上がったかもしれないと思えるだけに残念だ。また、肝心の戸田恵梨香扮するマドンナ・江里子が登場するのはすべて回想シーンで、現在つまりクリスマス・イヴの大洗には一切顔を見せない。そして、彼女のキャラがそれぞれ回想する男どもによって自分に都合よく脚色されているから、本当はどんなキャラクターなのかが把握できないのがツラい。本当の彼女は男連中が思っているように清楚なお嬢様タイプなのか、それとも男を次から次へと手玉にとる悪女なのか、それによっても作品全体の印象が大きく変わってしまう気がするのだ。