評     価  

 
       
File No. 1109  
       
製作年 / 公開日   2009年 / 2009年11月21日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   ローランド・エメリッヒ  
       
上 映 時 間   158分  
       
公開時コピー   2012年12月21日
マヤの予言通り、世界は終わる。
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   ジョン・キューザック [as ジャクソン・カーティス]
キウェテル・イジョフォー [as エイドリアン・ヘルムズリー]
アマンダ・ピート [as ケイト]
オリヴァー・プラット [as アンハイザー]
ダンディ・ニュートン [as ローラ・ウィルソン]
ダニー・グローヴァー [as ウィルソン大統領]
ウディ・ハレルソン [as チャーリー]
モーガン・リリー
ジョン・ビリングスレイ
ジョージ・シーガル
ジミ・ミストリー
パトリック・ボーショー
アガム・ダーシ
ヨハン・アーブ
トーマス・マッカーシー
 
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あ ら す じ    地球に未曾有の危機が迫りつつあった。マヤ文明が予言した、2012年の太陽系惑星直列による地球滅亡、それは決して夢物語ではなかったのだ。インドを訪れた地質学者エイドリアン・ヘルムズリーは、地殻活動が異常に活発化していることを知り、2012年に地球が滅亡するというマヤ文明の予言が現実のものとなるであろうことを確信した。彼はアメリカに戻るとアンハイザー経由で大統領に面会し、地球に壊滅の危機が迫っていることを説明するのだった。
 2012年。別れた妻ケイトと暮らす2人の子供たちを連れてイエローストーン公園にキャンプに訪れたジャクソンは、かつてケイトとの記念の場所だった湖が干上がってしまっていることに異変を感じる。そして、そんなジャクソンと2人の子供たちは、軍に身柄を確保されてキャンプ場へと連れ戻されると、そこで古びたバスから自主放送をしている男チャーリーに出会う。ジャクソンがチャーリーから聞かされたのは、地球が滅亡するという途方もない話だった。チャーリーが言うにはまずジャクソンの別れた妻と子供達、それにジャクソン自身も住む西海岸が海に沈むというのだ。
 その頃、ケイトは恋人のゴードンと共にマーケットで買い物をする最中に、地割れによって店が真っ二つに分断される事故に遭遇した。ケイトは子供達をキャンプから呼び戻すが、子供達が帰宅するや否や、強烈な地震に襲われる。機器委発のところをジャクソンに助け出されたケイトと子供達、それにゴードンは、空港から小型機に乗って飛び立つと、もはや街は地震と地割れによって完膚無きまでに崩壊してしまった。そしてジャクソンは、チャーリーが地球脱出の宇宙船が極秘で作られている場所を記した地図を入手するために、再びイエローストーン公園へと機を向かわせるのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    行って来ました、前夜祭。そして、徹底的に見せつけられたローランド・エメリッヒの破壊の美学。『インデペンデンス・デイ』『デイ・アフター・トゥモロー』と、毎度そのスケールの大きさには衝撃を受けるのだが、今回はそれらの集大成とも言うべき作品だけあって、地球規模の災害の凄まじさには息をのむ。この映像に音響が相まって生まれてくる迫力を味わうならば、絶対に劇場で観るべきだ。ローランド・エメリッヒ監督曰く、「もうこれ以上の作品は作れない」ということらしいが、確かに現在の最高の映像技術を駆使して作られていることは間違いない。そして、その言葉の裏には「自分が作れないのだから他の誰もこれを超える作品は作れない」という自信が見え隠れしている。
 これだけ徹底的に破壊し尽くしてもなお、最後に訪れるのが「人類滅亡」といった類の絶望ではなく、あくまで未来に続く希望を残しておくのは、今までのエメリッヒ作品と同じだ。絶望的な映像を散々見せつけられて、挙げ句に人類滅亡などというオチでは、映像がリアルなだけに見終えた後は気持ちは落ち込むだろうし、158分という尺の長さもあってぐったり疲れてしまうだろうから。終わりよければすべてよし、と言いたいところだが、一つだけ粗を指摘させてもらえるならば、エイドリアンの友人の地質学者が市を目前にして電話してくるのだが、あのような状況で携帯電話が通じるとは到底考えられない。まずは、友人が電話してきた場所は町中ではなく、携帯電話のアンテナなどあるとは思えないような高地であり、さらには大陸が何千キロも移動するような状況では通信ケーブルなどすべてズタズタになっているはずだから。この手の作品であら探しするなど野暮なまねはしたくないのだが、あの一点の矛盾だけがなぜか頭にこびりついて仕方なかった。