評     価  

 
       
File No. 1113  
       
製作年 / 公開日   2009年 / 2009年11月21日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   中島 良  
       
上 映 時 間   84分  
       
公開時コピー  
あの事故が、二人の始まりだった
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   林 遣都 [as 津屋崎航]
山下 リオ [as 柳沢ルイ]
太賀 [as 梶裕哉]
中林 大樹 [as 星野淳平]
峰尾 康史 [as 小笠原忍]
青木 崇高 [as 柳沢誠一郎]
 
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あ ら す じ    パラグライダーに熱中する高校生津屋崎航は、ある時ランディングの際に危うく下を歩いていた少女柳沢ルイと接触しそうになる。彼女の不注意が原因で航のパラグライダーがズタズタに破れてしまい、航の友達梶裕哉はリオを責め立てる。しかし、航は少女の目が見えないことに気がつき、いきり立つ裕哉をなだめすかそうとするのだった。
 壊れたパラグライダーを修理するために遊園地でバイトをする航と裕哉は、再びルイと出会う。偶然にもルイの兄誠一郎が2人のバイトの上司だったのだ。そして2人は、ルイからもっといいバイトを紹介すると持ちかけられる。そのバイトとはルイの盲導犬役で、それから航と裕哉はルイの外出のたびに振り回されるようになるが、ルイはそんな2人に対して次第に心を開くようになってくる。そして、航もまたルイに心を惹かれていくのだが、そんな航とルイに深い亀裂を生じさせる過去の出来事が明らかになった。
 渋る誠一郎からルイの事故の経緯を聞いた航は、その事故現場に自分と裕哉もいたことを思い出したのだ。そのときの航は自分の事しか考えることが出来ず、車に撥ねられて倒れている少女がいることに気づきながらも、彼女を放置して事故現場から逃げ出してしまった。そのときの少女がルイであり、そのときに頭を強く打ったルイは、視神経が圧迫されて失明してしまったのだった。
 事実を知ったルイはショックを受け、航たちを拒み部屋に閉じこもりがちになってしまう。そんなルイに心から謝りたいと同時に再び生きる力を取り戻して欲しい航がとった行動は・・・・・?
 
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たぴおか的コメント    そうは思いたくないのだが・・・・・やっぱりこの作品の客層は、林遣都目当ての女性客と山下リオ目当ての男性客だけなのだろうか。かくいう私自身も、実は山下リオの出演作という点に最も惹かれて劇場に行ったのだから、否定したくてもできないのだが。まぁ、あえて弁解させてもらえるなら、林遣都と山下リオのイメージ通り素直で心地のいい作品だろうという期待ももちろんあった。
 そして、実際に観てみたら期待を裏切ることなく、直球で真っ向勝負の後味が非常に爽やかな作品だった。典型的な美人というより、どちらかといえばファニー・フェイス系の山下リオちゃんの盲目の演技が印象的だ。彼女くらい可愛い女の子が目が見えないとあれば、多少の我が儘や横暴などはすべて笑って受け流せると思うのは私だけだろうか(笑)。対する林遣都君もすっかり俳優業が板について、今ではティーンの男性俳優ではトップクラスといってもいいポジションにまで上り詰めた感がある。
 尺が84分とかなり短いのは少々物足りないような気もするが、それは決して作品の中身に対する物足りなさではなく、もうちょっとリオちゃんと遣都君を観ていたいという要望からくるもの。むしろ、過去のトラウマから立ち直ったリオちゃん扮するルイが、遣都君扮する航の写真を撮ったシーンで終わらせても良かったと思う。間違いなくそのシーンが作品最大の見せ場なのだから。