評 価
File No.
1116
製作年 / 公開日
2008年 / 2009年10月17日
製 作 国
韓 国
監 督
ホン・サンス
上 映 時 間
144分
公開時コピー
旅に出た。
そして、恋に落ちた。
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
キム・ヨンホ
[as キム・ソンナム]
パク・ウネ
[as イ・ユジョン]
ファン・スジョン
[as ハン・ソンイン]
イ・ソンギュン
[as ユン・ギョンス]
キ・ジュボン
[as 宿主]
ソ・ミンジョン
[as ヒョンジュ]
キム・ユジン
[as ミンソン]
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あ ら す じ
画家の
ソンナム
は麻薬を使用していたことが警察に知られたため、妻
ソンイン
をソウルに残して一人パリへと逃げるように訪れた。民宿に泊まり何をするわけでもないソンナムはある日、横断歩道で一人の韓国女性とすれ違う。彼女はソンナムの元恋人
ミンソン
で、フランス人と結婚してパリで暮らしているという。ソンナムはミンソンとコーヒーを飲みながら互いの近況を語り合い、かつてミンソンに対しする過去の仕打ちの許しを得るのだった。
パリに来て以来何をするわけでもないソンナムを見るに見かねた
宿主
は、留学生の
ヒョンジュ
を紹介し、彼女の案内でパリの観光を勧めた。そして、ヒョンジュからルームメイトの画学生
ユジョン
を紹介されたソンナムは初対面のように挨拶を交わした。実はユジョンにはミンソンと会っている時に一度会っていたのだ。ミンソンはユジョンを毛嫌いしていたが、ソンナムは太陽のように明るく溌剌としたユジョンの魅力ににたちまち惹かれていく。
ユジョンと出会ったことを奇跡に思い浮かれるソンナムだったが、対するユジョンは「結婚している男性とは付き合わない」ととりつく島もない状態だった。けれども、そんなことで諦めるソンナムではなく、断られても断られてもめげずにストレートに自分の気持ちをぶつけていく。そして、その甲斐あってかかたくななユジョンの心も次第にソンナムに向かって傾いていく・・・・・。
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たぴおか的コメント
今ひとつ掴み所がなく、盛り上がりに欠ける気がした作品。主人公のソンナムを演じたキム・ヨンホは赤井英和を思わせる雰囲気の俳優だが、そんなことは私にとってはどうでもよく、注目すべきはやはりユジョンを演じたパク・ウネだろう。ソンナムが一目惚れしたのも充分うなずけるほど魅力的な女性で、私にとってはストライクゾーンど真ん中といった感じだ(でも、未だに『カンナさん大成功です』のキム・アジュンが不動のナンバー1ではあるが)。そして、オフィシャルサイトで彼女のプロフィールを見て驚いたのが、この作品の撮影当時彼女はすでに30歳だったということ。どう見ても26〜26歳がいいところで、全然30歳には見えない!これほどまでに次から次へと美形を繰り出してくる韓国芸能界の奥の深さにはもう唖然とさせられるばかりだ。
『アバンチュールはパリで』というだけあって、パリを舞台にしたソンナムとユジョンのラブストーリーは韓流作品を感じさせない軽妙さが心地いい。それだけに、ラストでソンナムが韓国へ帰国してしまった途端、いつもの韓流のネットリとした雰囲気に切り替わってしまう。そして、そのソンナム帰国後の描写は本当に必要なのかが大いに疑問だ。尺も144分とかなり長めで中だるみしてしまうし、今ひとつ韓国でのシーンが意味するところが理解できない。彼が帰国するところで切り上げた方が良かったのではないだろうか。
そう感じた理由はもう一つあって、私はあのラストシーンのためにどんでもない誤解を招くのではないかと思われるのだ。事実私も、パリでのユジョンとの恋はすべてソンナムの「一炊の夢」であって、現実の彼は妻と同じベッドに寝ていただけだったのか?などとチラッと思ってしまったのだ。もしそうだとしたら、それはそれで意表を突くオチかもしれないし、むしろそっちをたぴおか的解釈にしてしまいたい気もするのだが・・・・・。