評     価  

 
       
File No. 1163  
       
製作年 / 公開日   2010年 / 2010年02月26日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   クリス・コロンバス  
       
上 映 時 間   121分  
       
公開時コピー   ギリシア神話が現代によみがえる!  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   ローガン・ラーマン [as パーシー・ジャクソン]
ピアース・ブロスナン [as ブルナー先生/ケイロン]
ユマ・サーマン [as メドゥーサ]
アレクサンドラ・ダダリオ [as アナベス・チェイス]
ブランドン・T・ジャクソン [as グローバー・アンダーウッド]
ショーン・ビーン [as ゼウス]
キャサリン・キーナー [as サリー・ジャクソン]
ケヴィン・マクキッド [as ポセイドン]
ジェイク・アベル [as ルーク]
スティーヴ・クーガン [as ハデス]
ロザリオ・ドーソン [as ペルセポネ]
ジョー・パントリアーノ [as ゲイブ・アグリアー]
マリア・オルセン [as ドッズ先生]
メリーナ・カナカレデス
ジュリアン・リッチングス
セリンダ・スワン
ディミトリー・レコス
オナ・グローアー
ステファニー・フォン・フェッテン
コンラッド・コーツ
ディラン・ニール
ルーク・カミレッリ
 
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あ ら す じ    17歳のパーシー・ジャクソンは母サリー・ジャクソンと酒浸りの義父ゲイブ・アグリアーと暮らしており、実の父の存在を知らなかった。難読症で注意力も散漫なパーシーは学校にも溶け込めず、唯一彼が落ち着いていられるのは水の中だけ、そんな彼を理解してくれていたのは親友のグローバー・アンダーウッドただひとりだった。
 ある日、メトロポリタン美術館で課外授業を受けていた時のこと。引率のドッズ先生から呼ばれて人気のない部屋に入るや否や、ドッズ先生は翼の生えた恐ろしいクリーチャーに変身してパーシーに襲いかかってきた。「“ゼウスの稲妻”を渡せ!」と叫びながら。そこに駆けつけてきたブルナー先生とグローバーのおかげで難を逃れたものの、パーシーは何が起こったか理解できずに混乱していた。そんな彼にブルナー先生は「奴らに見つかった。君を訓練所に行かせなくては」と言う。そして、パーシーがグローバーと共に帰宅すると、サリーは瞬時に事情を理解したようで、2人を連れて車である場所を目指して出発した。
 3人が目的地を目の前にした時、再びクリーチャーが襲ってきた。牛頭人身のミノタウロスだった。かろうじてミノタウロスを倒したものの、サリーはそこに現れたハデスに捕らえられてしまい、傷を負ったパーシーは意識を失ってしまう。目が覚めたパーシーがいた場所、そこは神と人間の間に生まれた半神半人の者“デミゴッド”たちの訓練所だった。そして、そこで彼を待ち受けていたブルナー先生は実は半人半馬のケンタウロス族・ケイロンで、親友のグローバーの正体も半人半獣のサテュロスでパーシーの従者だったのだ。パーシーはケイロンから、本当の父親は海洋の神ポセイドンであること、全能の神ゼウスの最強の武器である“稲妻”が何者かに盗まれてパーシーがその犯人だと思われていること、稲妻が2週間後の夏至までにゼウスの手に戻らなければ、オリンポスの神々を二分した戦争が始まることを教えられる。そして、疑いを晴らすためにもまずは身を守るための訓練を受ける必要があると諭されるのだった。
 けれども、一刻も早くハデスから母を取り戻したい気持ちを抑えられないパーシーは、ひとりハデスの住むという冥界を目指すために訓練所を出ようとした。そんな彼と一緒に旅に出ることになったのは、従者のグローバーと知恵の女神アテナの娘アナベスだった。3人の波乱に満ちた冒険の旅が今始まる・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    同じファンタジーでも1月に観た『かいじゅうたちのいるところ』は正直あまり好きになれなかったが、この作品のようなファンタジーには弱いんだよね。仕事を終えて着かれているところに観たにもかかわらず、2時間があっという間に過ぎてしまって眠気など感じる暇もなかった。
 現代にオリンポスの神々が登場し、その神と人間の間に生まれた子供“デミゴッド”が存在するという奇想天外な着眼がユニークでいい。ちょっと興味があって調べてみたところ、ゼウスが最高神であることは知っていたが、ハデス(長男)とポセイドン(次男)、ゼウス(三男)の3人が兄弟であることや、通常オリンポス十二神の中にはハデスが入らないことがわかった。てっきり兄弟なんていないと思っていた最高神のゼウスに兄弟がいて、しかも末弟だったとはちょっと意外だった。そして、この作品で気になったのがハデスのキャラクター設定で、どう見ても神ではなくむしろその対局に位置するサタンにしか見えなかった。ギリシア神話ではハデスが悪役に位置づけられているようなことはなく、それは単に冥府・死者の世界を治めるというイメージに起因しているだけに過ぎないようだ。
 主人公パーシー・ジャクソンを演じたローガン・ラーマンは映画初出演かと思っていたら、実は今まで『ハート・オブ・ウーマン』でメル・ギブソンの少年時代、『バタフライ・エフェクト』でアシュトン・カッチャーの少年時代、『ナンバー23』でジム・キャリーの息子、『3時10分、決断のとき』でクリスチャン・ベイルの息子、『幸せのセラピー』でアーロン・エッカートを指導員に選んだ高校生と、数々の作品でお目にかかっていたとはまったく気づかなかった。道理で映画慣れしているような余裕すら感じられたわけだ。そして、この手の作品でヒロインの存在は結構重要なポイントだと思うが、パーシーが好意を抱くアナベスを演じたアレクサンドラ・ダダリオが可愛い。とは言うものの、この作品で最も印象に残っているキャラは何と言ってもユマ・サーマン扮するメドゥーサだ。『バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲』のポインズン・アイビーといい色モノ役に縁がある彼女だが、それがまた実にマッチしている。一番最初にパーシーに殺されながらもなぜか最後まで出番があり、彼女が登場するたびについつい笑いがこみ上げてきてしまった。