評     価  

 
       
File No. 1212  
       
製作年 / 公開日   2009年 / 2010年05月22日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   ドリュー・バリモア  
       
上 映 時 間   112分  
       
公開時コピー   転んだ分だけ、
強くなる。
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   エレン・ペイジ [as ブリス・キャベンダー]
マーシャ・ゲイ・ハーデン [as ブルック・キャべンダー]
クリステン・ウィグ [as マギー・メイヘム]
ドリュー・バリモア [as スマッシュリー・シンプソン]
ジュリエット・ルイス [as アイアン・メイビン]
ジミー・ファロン [as “ホット・タブ”・ジョニー・ロケット]
ダニエル・スターン [as アール・キャベンダー]
アンドリュー・ウィルソン [as レイザー]
イヴ [as ローザ・スパークス]
アリア・ショウカット [as パシュ]
ゾーイ・ベル [as ブラディ・ホリー]
ランドン・ピッグ [as オリヴァー]
アリ・グレイノール [as エヴァ・デストラクション]
ユーレイラ・シール [as シャニア・キャベンダー]
カルロ・アルバン [as バードマン]
 
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あ ら す じ    17歳の女子高校生ブリス・キャベンダーは、テキサス州の小さな田舎町で退屈な毎日を過ごしていた。母親のブルック・キャベンダーは、美人コンテストで優勝させることが娘の人生には不可欠だと信じていて、そんなブルックに夫のアール・キャベンダーは何も言えずにいた。
 そんなある日、ブリスは親友のパシュと2人で、隣町のオースティンへと出かけた。両親には内緒でローラーゲームを観戦に行ったのだ。そこには、今までのブリスの生活からは想像も付かないような、母の言う女らしさなどとは無縁のワイルドでパワフルな世界があった。そんなローラーゲームにすっかり魅せられたブリスは、ルールすら知らないままチーム・“ハール・スカウツ”が実施する新人の入団テストを受けることになった。
 入団テストでは誰にも負けない天性のスピードがコーチ・レイザーの目にとまり、ハール・スカウツへの入団が認められたブリス。その日以来、今までただ流されるままに生きてきた彼女の人生は一変した。ローラーゲームを中心に生活が回るようになる中、彼女の持ち前のスピードが開花して、リンク・ネーム“ベイブ・ルースレス”はまたたくうちに花形選手として脚光を浴びることとなった。そして、それまでは勝つことになど興味のなかったハール・スカウツのメンバーも、次第に勝ちたいという思いで結束し、アイアン・メイビン率いる常勝チーム、ホリー・ローラーズとの決勝戦へまで駒を進めることとなった。
 ところが、ブリスがまだ17歳であることがアイアン・メイビンにバレてしまう。未成年には親の許可が必要だったのだ。そしてさらに折り悪く、大学の受験勉強のためだと偽って内緒で始めたローラーゲームでの活躍が、ついに両親に知られてしまう・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    『ジュノ』で未婚の母を演じたエレン・ペイジの主演最新作で、ドリュー・バリモアが初めてメガホンを取ったことでも話題になった作品。『ジュノ』でもエレン・ペイジの演技は上手いと思ったが、この作品で再び彼女を観て「こんなに可愛かったっけ?」と目を疑った。この作品に星8個を付けた理由の大半も、実は彼女の可愛さだったりする(笑)。
 それにしても、ローラーゲームなんてもうとっくに消えてなくなっていたと思っていた競技をモチーフにした原作を初監督作に選ぶとは、ドリュー・バリモアも大胆な真似をするものだ。日本では昔私が小学生だった頃(それが何年前かなどという詮索はしないように)に、確かテレビ東京ネットで“東京ボンバーズ”が相手チームを招いて戦うローラーゲームを放送していたのを覚えている。そして、格闘技のようなパワフルさとローラースケートで疾走するスピード感に、子供ながら夢中になったものだった。今の10代、20代の世代にはローラーゲームなんて未知の競技じゃないかな?
 エレン・ペイジはやっぱり演技が上手いし、ドリュー・バリモアがちょっとノリ過ぎのような気がするものの、生き生きとした女性たちが描かれていて、非常に爽やかな印象を受ける作品ではある。けれども、初監督作品ゆえの未熟さか、個々のシーンはわるくないが、それらがまとまりを欠いているように感じてならない。ローラーゲームのこと、親との対立、恋人オリヴァーとの関係、そして親友パシュとの関係と、あれもこれもとあまりにも欲張りすぎたために、すべてが中途半端になってしまっているように思えるのが残念だ。