評     価  

 
       
File No. 1222  
       
製作年 / 公開日   2010年 / 2010年06月05日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   柴田 一成  
       
上 映 時 間   107分  
       
公開時コピー   全国の“佐藤さん”
まだ終わっていませんでした
新たなる鬼ごっこ、始まります。
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   石田 卓也 [as 佐藤翼]
吉永 淳 [as 佐藤愛]
三浦 翔平 [as 佐藤洋]
蕨野 友也 [as 佐藤明]
渡辺 奈緒子 [as 佐藤美沙]
永島 敏行 [as 鈴木新太郎]
内野 謙太 [as 佐藤勝]
草野 イニ [as 佐藤篤]
山崎 将平 [as 佐藤貴昭]
滝藤 賢一 [as 高橋憲吾]
中村 育二 [as 田中修二]
霧島 れいか [as 佐藤益美]
 
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あ ら す じ    パラレルワールドで佐藤狩りを行う日本国王の野望を阻止し、新たなパラレルワールドへと飛ばされた佐藤翼。その世界では、“鈴木”という苗字だけがわかっている謎の独裁者によって、またもや“佐藤さん”が迫害を受けていた中、リーダーである妹・佐藤愛や、元の世界では幼なじみだった佐藤洋、そして佐藤美沙佐藤明らと共にレジスタンスを結成して抵抗していた。そんなある日、独裁者は48時間という期限を設定した新たな“リアル鬼ごっこ”を宣言した。鬼に殺されずにレジスタンスが生き残れば、捕らえられた“佐藤さん”全員を解放するというものだった。
 レジスタンスが必死に鬼から逃げる中、突然元の世界へ戻ってしまった翼。ところが、翼を追っていた3人の鬼も一緒に連れて来てしまい、リアル鬼ごっことは無縁の平和な世界で、鬼たちの“佐藤さん”狩りが始まってしまう。翼は病院を逃げ出した愛と偶然にも彼女を手助けした洋、そして愛の看護師だった美沙をも強引に引き込んで鬼から逃げることとなった。そんな彼らを追うのは鬼だけではなく、謎の“佐藤さん”怪死事件に翼たちが関係していると睨む刑事・鈴木新太郎とその部下・佐藤明だった。
 弾薬も残りわずかとなり、追い詰められていくパラレルワールドのレジスタンスたち。一方、愛を鬼にさらわれ翼たちは、愛を助けに向かった病院の旧施設で、パラレルワールドの独裁者の正体を知ることになるのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    2008年に公開された『リアル鬼ごっこ』の続編で、石田卓也扮する主人公の佐藤翼が2つめのパラレルワールドで鬼と戦うシーンからスタートする。先のパラレルワールドと同じく苗字が“佐藤”である者だけがリアル鬼ごっこの対象になるのはなぜ?などという野暮なツッコミはなしにして、今回もとにかく石田卓也扮する翼がひたすら走る走る(今回はただひたすら走っただけのような気もするが)。そして、私が前作を見た理由のひとつが翼の妹・愛を演じるのが谷村美月だったことなのだが、今回はなぜか愛役が彼女ではなく、それが非常に残念だった。
 前作では普通の人間が鬼だったのに対して、今回の鬼は生体兵器として開発されたという設定で、銃で撃たれても簡単には死なない手強い存在に進化している。それに伴って、作品自体も前作よりさらにスケールが大きくなってはいるのだが、その分妙に現実感があった前作に比べるとリアリティに欠けるように感じる。そして、愛や洋がおびただし数の鬼に追い込まれて絶体絶命の窮地に追い込まれ、どういう結末になるのかと思ったら、あんな呆気ない展開で決着するとはあまりに拍子抜けだった。
 作品中の愛の言葉で、「パラレルワールドは無数にある」とのことだが、だとすればこの作品の続編は限りなく制作できるようにも思えるが、なぜ佐藤さんが狙われるかの理由付けはそう簡単にはできないだろう。事実今回は、独裁者の苗字が鈴木で、佐藤姓が多いために佐藤さん狩りを始めたとは、かなり理由付けを苦しんだように思える。次に佐藤さんが狙われる理由はと考えると、この作品も2作で打ち止めにした方がよさそうだ。