評     価  

 
       
File No. 1227  
       
製作年 / 公開日   2010年 / 2010年06月12日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   ジュリー・アン・ロビンソン  
       
上 映 時 間   107分  
       
公開時コピー   私は、あの夏を決して忘れない。
初めての恋にきらめき、
パパとの最後の時を過ごした、
特別すぎる夏だから・・・
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   マイリー・サイラス [as ロニー・ミラー]
グレッグ・キニア [as スティーブ・ミラー]
リアム・ヘムズワース [as ウィル]
ボビー・コールマン [as ジョナ・ミラー]
ケリー・プレストン [as キム]
ハロック・ビールズ
ニック・ラシャウェイ
カーリー・チェイキン
ケイト・ヴァーノン
メリッサ・オードウェイ
ニック・サーシー
 
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あ ら す じ    母親と離婚してひとり海辺のコテージで暮らす父・スティーブ・ミラーと夏休みを過ごすこととなった、ロニージョナの姉弟。父親に何のわだかまりも持たないジョナに対して、どうしてもスティーブに素直に接することができないロニーには、それはあまりにぎこちない再会だった。コテージに自分の居所を見つけられず、何も目的もないままに朝から晩まで外で時間をつぶすロニーは、ビーチバレーに興じる青年・ウィルと知り合う。
 最初はウィルの軽いノリを拒絶していたロニーだったが、ビーチで見つけたウミガメの卵を一緒になってアライグマから守ってくれたウィルに対して、次第に心を開くようになっていく。それはやがて恋に変わり、ウィルとのことを相談するうちに、ロニーのスティーブに対するわだかまりも消えていく。
 居場所がないと思っていた父のコテージが居心地のいい場所になった矢先、スティーブが倒れて病院に担ぎ込まれてしまう。そしてロニーは、父が末期の癌に冒されていることを知らされるのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    あの『きみに読む物語』(THE NOTEBOOK)の作者が、主役のマイリー・サイラスのために書き下ろしたストーリー。何もポスターまで『きみに読む物語』に似せなくてもいいのに、というのが最初の感想。そして、「マイリー・サイラスってそんなに有名な女優なのか?」と思い調べてみたところ、17歳にしてディズニーチャンネルの『ハンナ・モンタナ』シリーズで全世界的なトップアイドルとなった女優とのこと。そんなトップアイドルのために書き下ろされた作品だということを事前に知っていたならば、もしかすると劇場で観ずに終わっていたかもしれない。結論を言えば、日本のアイドル主演作のようにただ「主人公が可愛い」で終わってしまうようなこともなく、彼女の演技力も充分に鑑賞に堪えうるものだったことは幸いだった。ちなみに、今年の2月に公開されたマイリー・サイラス主演の『ハンナ・モンタナ ザ・ムービー』は、初日にバルト9で観るはずだったのだが、ちょっとしたトラブルで見損ねてしまい、そのまま公開が終了となってしまった。
 正直言って、最初は表情によっては可愛く見えたり不細工に見えたりしてつかみ所のないルックスに思えたが、それがかえって強い印象に残る結果となった。ただ、『ハンナ・モンタナ ザ・ムービー』の予告編は日本語吹替だったためにわからなかったが、年を取ったら中村玉緒のようになりかねないようなあの声はあの顔には似合わない(笑)。
 そんなトップアイドルであるマイリーを起用したこの作品は、もちろん基本はラブストーリーなのだが、もうひとつの大きな柱として父親と娘の愛情が描かれている。そして、感動すべきシーンは父と娘を描いた後者であって、そのためかロニーとウィルの恋愛がおざなりになってしまっているようにも感じた。主人公ロニーの父親を演じたグレッグ・キニアの飄々とした演技はさすがで、ロニーの弟・ジョナを演じたボビー・コールマンのいやに大人びたところがあるがやっぱり子供なのだなぁ、と思わせる演技達者ぶりには目を見張るものがあった。