評     価  

 
       
File No. 1228  
       
製作年 / 公開日   2010年 / 2010年06月12日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   小泉 徳宏  
       
上 映 時 間   110分  
       
公開時コピー   6大女優による、日本のあなたの物語。  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト  
【昭和11年】
 
蒼井 優 [as 凛]
 
真野 響子 [as 文江(凛の母)]
 塩見 三省 [as 寅雄(凛の父)]
 三浦 貴大 [as 凛の結婚相手]
【昭和39年】
 
竹内 結子 [as 薫]
 
大沢 たかお [as 真中(薫の夫)]
【昭和44年】
 
田中 麗奈 [as 翠]
 
長門 裕之 [as 遠藤(小説家)]
 河本 準一 [as 菊池(翠のフィアンセ)]
【昭和52年】
 
仲間 由紀恵 [as 慧]
 
井ノ原 快彦 [as 晴夫(慧の夫)]
【昭和52年】
 
鈴木 京香 [as 奏]
 広末 涼子 [as 佳]
 
平田 満 [as 晴夫(奏・佳の父)]
 
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あ ら す じ    昭和11年。女学校を出て旧来からのしきたりに疑問を持つは、親同士が決めた相手との結婚を直前に苦しんでいた。一家の絶対的な主として家族の口答えを一切許さない父・寅雄と、そんな父にひたすら従順に仕える母・文江を見て育った凛は、自分には母とは違うもっと自由な生き方があるのではないかと悩む凛は、ついに婚礼当日に花嫁姿のまま家を飛び出してしまう。
 昭和30年代。三人姉妹の長女・は、大学在学中に教授の真中と恋に落ち、卒業と同時に結婚した。夫を愛し支えていくことに喜びを感じていた薫だったが、ある日夫が事故に遭い帰らぬ人となってしまう。
 大手出版社に勤務する次女のは、当時はまだ珍しいキャリアウーマンで、男性に負けたくない一心で仕事に打ち込んでいた。そんなとき、恋人の菊池からプロポーズされた翠は、仕事と結婚の間で心が揺れ始める。けれども、夏休みに帰郷した際に姉の薫に迷いを打ち明けた翠は、男と女の違いにこだわっていたのは自分自身だと気づかされる。
 昭和52年。三女のは、夫の晴夫、娘のと穏やかな生活を送っていた。生まれつきからだが弱かった慧は、2人目の子供を授かった時、医師から今度の出産は危険だと宣告されてしまう。けれども、生まれてくる子供に素晴らしい世界を見せてやりたいと強く願う慧は、出産を諦めることがどうしてもできなかった。
 平成21年。ピアニストになる夢を実現したものの、自分の才能に限界を感じていた奏は、妊娠しているにもかかわらず年下の恋人とも別れ、失意の日々を送っていた。そんな折に祖母・凛の訃報が届き、奏は久し振りに実家へと帰るのだった。
 どんなときも笑顔を絶やずに明るく生きる奏の妹・は、結婚して男の子にも恵まれていた。子供の頃、優秀な姉と常に比較されて育ってきた佳だったが、今奏はそんな佳を羨ましく思っていた。そんな時、佳は母・慧が32年前に2人の娘に宛てて書いた小さな手紙を見つけるのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    コピーには「6大女優による・・・・・」とあるが、私の独断と偏見では「5大女優の間違いじゃないの?」と言いたくなる。誰が外れるかは想像に任せるとして、作品を観て感じたのは6大女優でなく4大女優で充分ではないか、ということ。登場する6人の女性は、確かに予告編にもあった通り一本の糸で結ばれているのだが、凛、慧、奏、そして佳の4人が幹だとしたら、薫と翠の2人は枝の部分に過ぎず、2人のエピソードを割愛したとしても充分ストーリーは成り立ってしまう。
 昭和11年から現在に至る各時代の世相や風俗が巧に描かれているのは、『ALWAYS 三丁目の夕日』で確固たる実績を築き上げたROBOTの自信の表れだろうか。衣装や髪型など、あの頃は確かにあんなだったなぁ、と思わせる映像に懐かしさを覚えた。慧の家のテレビから流れる岩崎宏美の歌が、彼女のファンだった私には嬉しかった。その慧を演じた仲間由紀恵だが、デビュー以来ずっとストレートのロングヘアで押し通してきた彼女の、おそらくウィッグだと思われるショートヘアが非常に新鮮に感じる。『TRICK』の山田奈緒子とイメージが重ならないようにとの配慮だと思うのは勘ぐりすぎかな?
 ちょっと気になったのは鈴木京香扮する奏と広末涼子扮する佳の年齢差で、オフィシャルサイトによると奏と佳は5歳違うとのことだが、実年齢は12歳も離れていることからくる違和感は否定できない。奏役には例えば中谷美紀のような30代半ばの女優を起用すべきだったのでは?